いちにち休みの季節外れに明るい昼間、池袋のいつものデパート屋上庭園へノートと弁当を持って出掛け、脳味噌捻って搾って短歌を詠もうと図るも、唸り粘り虚しく只管時間経過したるのみで一首も成らず。釣瓶落としの時季故に忽ち薄暗くなりゆく空に追い立てられるように座を立ち、ともかくデパートを出でて、打ち拉がれた心を引き摺ってジュンク堂書店へ立ち寄り、蝉谷めぐ実先生の自由闊達雄弁精緻な、じつにお見事としか言いようのない戯作文体による諸作を暫し立ち読みして、頭と心のもやもやを払った。
いちにち休みの季節外れに明るい昼間、池袋のいつものデパート屋上庭園へノートと弁当を持って出掛け、脳味噌捻って搾って短歌を詠もうと図るも、唸り粘り虚しく只管時間経過したるのみで一首も成らず。釣瓶落としの時季故に忽ち薄暗くなりゆく空に追い立てられるように座を立ち、ともかくデパートを出でて、打ち拉がれた心を引き摺ってジュンク堂書店へ立ち寄り、蝉谷めぐ実先生の自由闊達雄弁精緻な、じつにお見事としか言いようのない戯作文体による諸作を暫し立ち読みして、頭と心のもやもやを払った。