早朝3時35分、すっぽりと水にくるまれている夢の中にいたのだが、あれ、船の中みたいに床が揺れているなあと気づき、ゆっくり目を開ける。すると仰向けの下の背中がゆるやかな揺れを感じている。この揺れが大きくなる前に起きあがらなくてはまずいぞと思うも身体の疲れがどうにもこうにもしんどくて起きられない。寝ぼけ眼で枕元の時計を見ていたら結構長く揺れていたようだ。また眼を閉じる。私は透き通った水の中に戻る。
河出書房の雑誌「文藝・2011年秋号」が特集「綿矢りさ」。デビューから10年目を迎える綿矢さんのこの10年間のひとと仕事を俯瞰する特集。綿矢さんは、この10年で上梓できた小説は4作きり。小説は書いていくそばから崩れていく。書けない、と、まるで開高さんみたいなことを言われている。面白い。