(01月29日 18時03分 NHK)
農業経営に意欲的に取り組み、優れた功績をあげた農家や団体を表彰する「日本農業賞」で、「食の架け橋の部」の特別賞に、和束町の茶農家の男性が選ばれました。
「日本農業賞」は、JA全中・全国農業協同組合中央会とNHKが主催していて、ことしで50回目になります。
このうち、生産者と消費者を結ぶ優れた活動などを続ける個人や団体に贈られる「食の架け橋の部」の特別賞には、和束町のお茶の生産販売会社、「京都おぶぶ茶苑」の代表で、茶農家の喜多章浩さんが選ばれました。
喜多さんは、大学生の時に、和束町で茶摘みのアルバイトに参加した際、飲んだお茶に感動したのをきっかけに、大学を中退して農家になり、今では3ヘクタールの茶畑で生産に取り組んでいます。
インターネット販売を手がけ、「日本茶を世界へ!」を揚げて、輸出に力を入れてきたほか、外国人観光客向けの茶畑ティーツアーの開催、それに、国際インターンシップ制度を活用した外国からの学生の受け入れなどを行い、海外に向けて、日本茶に普及に取り組んできたことが高く評価されました。
喜多さんは、「日本茶を世界に伝えることと、伝統の茶業を自分たちも楽しむことを大切にしてきたので、評価されてうれしいです。新型コロナで茶業全体が打撃を受けているなかなので、今後は国内のお茶の需要も高めていきたい」と話していました。