モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

愛情と描きこみ

2011-06-25 09:09:00 | 大人 水彩
Fujitakame藤田 水彩

美大合格を目指す受験生だった頃、予備校の先生に「モチーフに愛をもって描け!」と、よく言われました。講師同士でデッサンについて話していると、そんなことを言われるのは日本画科だけのようでビックリした覚えがあります。日本画科の試験は見た物をそのまま描くことが多いので、いかにその物の良さが表現されているかが重要になってくるからだと思いますが、私は試験に関係なく、デッサン(ひいては作品制作)ではモチーフを愛して、良さを表現する所が重要だと思っています!

藤田さんの作品ですが、写真を見ながら鉛筆で模写をしています。そのあとに淡く水彩で着彩をしました。亀が、ぐっと首を伸ばした感じや、力強く大地を踏みしめている迫力が伝わってきます。
細かな亀の描写が美しいです。前回石膏デッサンを経験したことで描写力がアップしたのだと確信していたのですが、背景の枝に入ると、アレ?!と思うくらい亀に対してあまりにもうすっぺらい。。。
亀がここまで描けるのだからもっと描けるはず!と描きこむ方向でアドバイスしていたのですが、
枝を描いている日にお休みだったオバラ先生が一言。

「完全に愛がなくなってるね!」

ガーン となりました。

日本画はこつこつこつこつ我慢して描いて、その先に楽しさが待っている!!
という修行のような描き方なので、私もすっかり(もともと?)M気質。その私のエゴを押しつけてしまったなーと反省しました。「愛」を置き去りにしてしまいました。(作品を良く見せる為に描写を頑張るのも大切なことではありますが)


でも着彩したことで、メリハリもついて作品全体として良くなったから結果オーライ?!

・・・いえいえ、これからも講師としてレベルアップを目指します!

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