山田 アクリル
岩田です。本日は、山田さんの作品をご紹介します。
こちらは、前回描いたフクロウに続く第二弾。
前回のフクロウはとてもキュートな印象でしたが、今回は、落ち着いた大人のフクロウといった感じ。自然の側からこちらの人間達の営みを只耽々と見つめているといった印象。
何と言っても、私はこれを描きたくて描いている、ってのが素直に伝わってくるんですね。
緻密に描けば描くほど技巧的になりすぎて、そのテクニカルな面に目が行ってしまうのですが、山田さんの描く絵はそうした類のものちょっと違う気がします。
描いているのだけれど、表面的ではない、生き物が待つ霊性のようなものが滲み出てくるかのようです。
それは多分、このフクロウを見た時の最初の強烈な印象を絵を描き終えるまで、ずっと胸に留めたまま描き切ったからでしょう。
決して小難しいことは考えておらず、ズバっと直球で入ってくる感覚。
画面も理路整然としていて無駄がない。展覧会で出品された粘土のゴマアザラシもそうですが、自分の心に限りなく正直だからこそ、作品の純度が高いのです。
これからも、自身の意思に只々素直に。描きたいものを描いて下さい。