モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

キャンバス上で鮮やかに

2024-02-29 22:53:39 | 学生


未奈 中3 油彩

大好きなお菓子が復刻していて嬉しかったマユカです!今回は未奈の油彩画をご紹介していきたいと思います!

未奈の初めての油彩です。元々画力のある子でしたので、断れない状況で難易度高めのモチーフを小原先生に押し付け(笑)られました。手前のトランペットは直線が多いうえ、形も複雑&質感まで難しいのですが、床に敷いてある布も柄の複雑さと布の歪みが相当描きづらかったのではないかなと思います。しかし、トランペットの形の複雑さにも負けずパースは割としっかりととれており、油彩では歪んでしまいがちな直線もかなりきれいに描けていますね。金属らしい表現も、大胆に濃い色を至る所へ差し込んでいるため、実物よりもキラッと光っている様子が描写できています。奥に置かれている花瓶との質感の描き分けも、同じ光沢のある物質でも片やガラスの透明感、片や金属の重量感というように、しっかりと区別されている辺り、描写力の高さが伝わってきます。
床の布はよく見ると実際にはない紫や灰色など、青以外の色を何色も使用することで単調にさせず、布特有のたゆみが更に引き立って見えます。同じ布製品であるウサギとは、色の違いがあるからだけではなく、立体物であるということも考慮し、差し色の入れ方にこだわりを感じました。形やパース、構図の正確さは保ちつつも、遊び心を感じる面白味のある仕上がりに、色を楽しんでいる様子がわかります。

油彩の魅力は明確な失敗がない所かなと思います。間違えても上から塗り重ねれば大丈夫、大胆に構図を変えたくなっても、厚塗りすることでカバーすることが出来たり、またそれにより新しい発見もできる…やり直す為に新しい紙が必要ないというのは、挑戦するハードルを下げてくれるものだなぁと感じました。未奈の油彩からは塗り重ねる事で、より深みを増すことが出来たのだろうと伝わります。一見合わなさそうな色でも、実際おいてみると意外と面白い組み合わせだったり...ということは多々あるので、皆様も挑戦的に様々な色をのせてみてくださいね!

コメント
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