モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

「先生描いて!」は危険です

2015-07-17 00:15:12 | 小学生 絵画
引き続き、油絵ウィーク!今日は木曜クラス高学年の作品をピックアップした記事です!
大人クラスの皆さんも油絵に苦戦されている方が多いようで、先週の私の書いたブログ「完成のビジョンが浮かばないまま、先生にOKを貰うまで曖昧な指標のもと製作し続けるのはとても辛く…」に、共感の声が聞こえてきました。しかしお断りしておきたいのですが、決してミオスのネガキャンをしているわけではないのです!(笑)
ただ油絵って、とっても難しいのです!小学生の時に感じていたしんどさ、それは、それまでの人生で生の油絵作品を見ていなかったことが原因かもしれません。絵具をどのくらいまで盛らなきゃいけないのか、どこは力を抜いていいのか、油絵がどんなものか知らずお手本もない状態で製作していた為、じれったく感じたように記憶しています。
逆に何も知識がなかったからこそ、他の先生方がブログに書かれていたように、刹那的ヘタウマ作品ができ、小学生らしい楽しく素晴らしい作品ができたのだとも思いますが…!!
ブログを書いていて、当時小原先生を呼びすぎて「ちったーてめーの頭で考えろ!」と怒られた記憶がワーッと蘇ってきました!
小学生の私は、思考停止すると投げ出したくなるタイプの子だったので、小学生がよく言う「飽きたから先生が描いて!」というセリフは私もさんざん使ったものです。それで本当に描いてもらった所だけが異様に上手く、今でも見るとつい笑ってしまいます(笑)
前置きが長くなりましたが、高学年の作品はこちらです!↓

どうでしょうと聞くまでもなく素晴らしいですよね!!ここまでモチーフを組んだ時の意図を汲み取って描いてくれると、感動します!狙い通り、毒毒しく楽しくゴージャスな作品に仕上げてくれました。
クローズアップしていきますと、さすが高学年といったところか、一番見せたいモチーフと他の所の彩度を調節して差を出し、主役を目立たせているのです。テクニックですね。瓶の怪しげな光具合も良いし、鳥の質感もさる事ながらレンガの重量感が素晴らしい。見ていただくとわかると思うのですが、この絵、デッサンがガッタガタです。レンガなんか台形なのです。どういうこっちゃと言いたい所ですが、なぜでしょう、馴染むんですよね。デッサンの狂いも塗りによってカバー出来てしまうのは油絵の怖いところですが、小学生にとっては嬉しい誤算です!他にも、影を薄めでデザイン画のような塗りのものもなんだかオシャレな雰囲気が漂い、美術館に飾れそうな名画に…。
本当にみんな10年経ってからこの絵を見て欲しい!お母さんの褒めてくれる理由がわかるから!
先輩に手伝ってもらいながら、自分で額の木枠も付けました。「後輩に釘を打たせる時は、じれったくても釘を持ってあげたらダメだよ。絶対指を叩かれるんだから!」と、あれだけ注意したのに、持ってあげています。先生の話を聞いていなかったのではなく、とっても優しい先輩だから…ということにしておきましょう。   菅原
コメント
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