モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

油彩の講評

2014-07-28 22:48:57 | 小学生 絵画
20140728
上段左から:拓真(小3) 未菜(小3) 花菜(小4)
下段左から:彩心(小4) 千乃(小3) 一志(小2) 萬次郎(小3)

どうも幸介です!!夏恒例の油彩の個人講評を、僕も行っていきたいと思います!今日は月曜より7名をご紹介!


拓真:かたくなに水彩を続ける彼ですが、油彩にも負けない色の追求を行い、深く味わい深い作品に仕上がりました。とくにアスファルトの質感などは、不透明水彩を根気よく混ぜて再現した甲斐がありますね!クールだった1・2年生のときに比べ、なぜか最近は甘えん坊な彼ですが、来年はぜひとも油彩にもチャレンジしていただきたい!きっと拓真の筆遣いに油彩は合うと思うんだけどなぁ。

未菜:期日内に確実で完璧な仕事をこなす。それが彼女です。大輪のひまわりは一枚一枚に微妙な色の差があり、綿密に描いた下描きを壊すことなく丁寧に着彩しています。普段小学生クラスですと「先生できた~」となると講師陣の「塗りが甘い!!やり直し!」となる生徒が多いのですが、彼女の場合は一発クリア。仕事が確実なのです。締め切り直前に徹夜でなんとかする僕や小原先生は、彼女にはぐうの音も出ないのでした。

花菜:パステルトーンで構築された画面全体からは、海の爽やかさよりも暖かさすら感じる作品ですね。絶妙ににじみあう空の色が、夏の空の高さを感じさせます。大人しい彼女からは、空や海などが途方も無く大きく見えているのだなぁと、しみじみさせてくれる作品。短気な僕には、こういう絵は描けません。人は変わらなきゃいけない場合もありますが、変わらずにいることも大事だったりましす。彼女にはこの絵からにじみ出るようなやわらかさを、変わらずずっと大切にしてもらいたいです!!

彩心:絵を描く事よりも手を汚す事だったり、作品を完成させる事よりもその制作の過程に楽しさを見出す彼女を、作品完成まで導くのは至難の業です。そんな彼女がモチーフに選んだのはお城です。汚れながら遊びたい反面、ヒールの靴やマニキュアにも興味を持つ、人生でもっとも難しい年頃の彼女ですから、このこんがらがった素敵なお城を選んだのにも納得ですね。今回はダイナミックかつ美しい色彩のお城が完成しましたが、これはもう奇跡と言っても過言ではないかもしれない!!ここまで導いた僕らを褒めて欲しい、そんな作品です。

千乃:今回のカリキュラムの中でも、もっとも自分のやりたいこと、好きな事を貫いた作品ではないでしょうか。景色などのアカデミックなモチーフを皆が選ぶ中、文鳥とお花のコラボはどうしても譲れません。彼女にとっては美しい事よりも、可愛い事のほうが何十倍も大事なのです。僕もそれが正しいと思います。小鳥とお花と虹と言う、幕の内弁当のような「最強」な感じも、可愛いということで纏めて魅せることが可能なのです。僕も勉強になった一枚でした。

一志:ここまでの彼の成長を目の当たりにしてきた僕にとって、この屈託の無い風車の絵の一枚から感じるものは沢山あります。空の青の移り変わりや木々の葉の色合い、風車の細かなディテールなど、「絵好きじゃない」と豪語したことさえあった彼がしっかりとモチーフを捉えられるようになったことの、なんと素晴らしいことだろう!と感じます。彼が授業の開始と終了間際に、決まって僕にカンチョーをおみまいするという日課には少々疑問を持ってはおりますが、この作品を作り上げて逞しくなっていく彼に期待大です!!

萬次郎:話しを聞いているようで聞いてない、絵を描いていないようで描いている、でも上手に世の中はわたっていける、天性の才能を持った彼。モチーフにキリンを選んだ事も素敵です。絵にならないハズがありません。集中力が続かないのがタマにキズだけど、今回も鮮やかでパキっとした愛くるしい作品に仕上がりました!!とても愛されてバランスよく育っている彼が、これから大人になるにつれどういった風にアイデンティティを確立していくのか、大変興味深いなと感じる作品でした。


以上です。油彩の講評はまだまだ続きますので、紹介がまだの子は期待して待っていてくださいね!!

田中幸介



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