駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

忘れず科学的に対策を

2019年05月11日 | 町医者診言

              

 

 このところ歩行者を巻き込む暴走事故が多発している。痛ましい犠牲者と遺族の方の為にも、何とかしてこれを教訓に事故防止対策を立てねばならない。忘れるのが得意なのは時には好都合のことはあっても、しばしば教訓を生かせないで終わるのは問題で、この痛みと苦しみを三年風化させないでマスコミが繰り返し取り上げてくれれば、いくつかの付け焼刃でない改善ができると思う。

 右折に問題があるのは運転する人であれば誰もが気付いているはずだ。交差点によって時差式、右折信号式、黄色信号のみとさまざまで、地元の人でないと迷ってしまう。迷っていると後ろから早く動けとクラクションを鳴らされて、不快な目に会ったりする。どうやって右折方式を決めているのか知らないが、あまり科学的ではないのではと推測する。とにかくわかりやすいこと合理的であることが一番で、三人寄れば文殊の知恵と思う。道路交通法の決め方をよく知らないが、おそらく一つの役所で決めているだろう。口うるさい一般人や、科学者は入っていないと推測する。

 認知症の運転も問題で、いつか書いたかもしれないが、この人にはもう運転は無理ですと意見書を提出したら逆恨みで嫌がらせの電話が入ったことがある。警察に困るじゃないかと電話したら、若い婦警が出て「今度あったら連絡してください。対処しますから」と請け合ってくれたが、何だか調子がよく安請け合いの感じがした。患者さんにはいろいろな人が居るから、こういうことがあると駄目出しをするのに慎重になる。無理と思っても判断が付かないからと専門医に回して、折角受けた専門医の負担を減らすための一般医研修が生きなくなってしまう。

 こういう時には世論後押しに効果があると思う。

コメント
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