イチローが今まで陰で自分を支えてくれた妻を楽にするためにバットでなく包丁を握り始めたという記事を見た。それはちょっと違うんではないかと感じた。多少はそういう気持ちもあったかもしれないが、調理に興味もあったしやってみたかったのだろうと思う。大体、後片付けなどもあるし夫が調理を始めて妻が本当に楽になるケースは少ないと見る。
なぜイチローがアメリカでMLBを選んだかそして引退した今もアメリカに居るのか、夫婦のことは他人には分からない部分もある。陰で支えるのは確かに大変だったかもしれないが、それは望んであるいは当然と考えてしたことで、大変で苦労だったと奥さんは感じていないと推測する。
新聞テレビラジオの情報もネットの情報と同様玉石混淆で、様々な背景とバイアスがあり鵜呑みには出来ない。イチローがバットではなく包丁を握るは記事になるぞと思った時に美談的にまとめれば受け入れられやすいと記者は考えたのではないか。特にスポーツ紙は見出しに多くの人が食いつきやすいように工夫を凝らすから、こういう視点になったのだろう。目くじらを立てるほどの記事ではないが、縁の下の力持ち的な仕事は大変でも苦労と思ってしている人はむしろ少ないと思う。
メディアリテラシーの重要性が指摘されて久しい。従順で異質異論を嫌う傾向のある日本では均質一様嗜好へバイアスが掛かりやすい。それをちょっと心に留めて置いてもよさそうだ。BS派の私はBSの1930、プライムニュース、真相ニュース、国際報道2019などは紋切り型ではなく視野を広げる情報を提供してくれているように思っている。