駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

尾籠な話・・2

2013年02月07日 | 診療

           

 ぐっすり眠れ、美味しく食べてすっきり出れば、まずは健康の証なのだが、中々そうも行かなくなってゆく。

 今日は出のお話。これには男女とも中年を過ぎるとだんだん悩まされるようになる。ただ、男と女ではちょっと違う。小の方で悩むのは男性に、大の方で悩むのは女に多い。まあ、こじつけ気味ではあるが、人間は不思議と得手で失敗する。

 汚い話で恐縮だが、我々の仕事ではこれに関したトラブルが付きもので、看護師は大変なのだ。尤も、決して嫌な顔をしないのが彼女らの偉いところだ。当然、医者の私も慣れているから平常心で対応できる。

 尿の切れが悪いと悩む男性に小での失敗は少なく、大の方で失敗が多い。通じの悪さで悩む女性に大の失敗は少なく小での失敗が多い。勿論、これは比較的の話で男女とも高齢者ではどちらの失敗もあり、二三ヶ月に一度大掃除をさせて貰う羽目になる。

 失敗をされる方は多少は認知のあることが多く、さほど羞恥や自責の念がないようだ。認知が軽く失敗を自覚されると、修復を試みられて、反って被害が大きくなる。そうした場合は顔色を変えず咎める様なそぶりを決して見せないことが大切で、看護師達は心得たものだ。

 修行の経験はないが、厠の掃除を徹底的にさせられると聞く、凡夫の私にも何となくその理由がわかる。

 修行でなくとも日本の秘めたる美しき伝統の一つであったのではと思うのだが、躾けも流されてしまったか?。

コメント
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