駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

読めない愛読書

2013年02月13日 | 

          

 この四、五年、ブログの影響もあって時々小説を読むようになった。医者になって三十年くらいは全くではないが殆ど小説を読まなかった。忙しかったせいもあるが小説を辛気臭く感じ面白いと思わなかったためだ。

 今でも最後まで読める小説は半数以下だが、ブログ情報に刺激され時々購入している。同時代の作家といっても読んだことのある人は十数人程度だが好きというより敬愛する作家に帚木 蓬生が居る。ビロードの手触り、細部まで行き届いた過不足のない描写、無理のない起伏のある展開、名画のような味わいのある美しさ・・・、完成度の高い作品ばかりと評価しながら、実は殆ど読んでいない。というのは、この人の小説には感動してしまうからだ。涙腺が緩んで字が滲むこともある。

 そっと秘かにいつかもっと読んでみようと思ってはいるのだが。

コメント
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