「権力は腐敗する」と言われる。しかし、これは「人は死ぬ」と同じ言明で、大切な視点あるいは解釈が抜けていると思う。人は勿論、生きてそれから死ぬわけで、そこが大切というかそれが全てと凡夫は思うのだが、権力も生まれて直ぐ腐敗する訳ではあるまい。
権力を得た経緯によっては生まれた時から腐敗臭を放つものもあるだろうが、然るべき経緯で生まれた権力が直ちに腐敗するとは考えにくい。ワインと同じように、当たり外れはあるにしても、それなりに成熟してそれから腐敗してゆくはずだ。
ところがこの数年の日本では時による醸成を待たずして、首相ワインがちょっと口に含んだだけで捨てられてしまう。外れ年でも数年すれば旨くなることもあるし、デキャンティングだけでも、そこそこ飲めるようになるというのに、勿体ないというか贅沢というか、ソムリエと飲み手にも問題があるのではと思えてくる。鳩贔屓だった私はまだ鳩山さんの方がと思い始めているが、菅さんにもう少し時間を与えてもよいかも知れない。
権力を得た経緯によっては生まれた時から腐敗臭を放つものもあるだろうが、然るべき経緯で生まれた権力が直ちに腐敗するとは考えにくい。ワインと同じように、当たり外れはあるにしても、それなりに成熟してそれから腐敗してゆくはずだ。
ところがこの数年の日本では時による醸成を待たずして、首相ワインがちょっと口に含んだだけで捨てられてしまう。外れ年でも数年すれば旨くなることもあるし、デキャンティングだけでも、そこそこ飲めるようになるというのに、勿体ないというか贅沢というか、ソムリエと飲み手にも問題があるのではと思えてくる。鳩贔屓だった私はまだ鳩山さんの方がと思い始めているが、菅さんにもう少し時間を与えてもよいかも知れない。