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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

日本の病気

2010年05月21日 | 世の中
 宮崎での口蹄疫発生問題。多くのマスコミの論調は犯人捜し、犯人叩きに躍起になっており、挙げ句の果ては赤松農相の責任問題に発展させようという勢いだ。まるで安っぽい野党のように見えてしまう。それに知事が涙を流しと、まるで田舎芝居だ。涙は出ても泣いている場合ではない。
 こうした批評には直ぐけしからんとかふざけるなとか額の血管を怒張させた怒号が返って来がちだ。しかし犯人というか生け贄を捜し、思考停止し糾弾しても溜飲は下がるかも知れないが、問題の解決には結びつかず、むしろ科学的な解決を遠ざけてしまう。
 初動の誤りを言うなら、マスコミと農林官僚にあるのではないか。それを今言い募っても現在の問題の解決には役立たない。新型インフルエンザの騒ぎに学んで、冷静科学的に対処することが第一だ。一定の被害は避けられない。政府はそれを織り込んでマスコミの論調に惑わされず、強く速く対応して行くことだ。
 被害に遭われた農家の方には慰めの言葉も虚しく響くだろう。どうぞ力を落とさないで再起を目指してくださいとしか言いようがない。
 政府による保証、これは必要だが、これも過去の事例に照らし合わせて冷静に行われなければならない。理不尽の被害者は数多居られる、トピックでないからとそうした方々がなおざりにされてはならない。公的資金には限りがある。
 もっともこうした騒ぎ方は歴史を辿れば日本の病気と言うよりも人類の病気なのかもしれない。ただ、日本人で日本に住んでいる当事者となれば、日本の病のように感じてしまう。
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