つい先日船上でレクチャーを受けたユンカーマン監督が自作の映画を持って私の住む市を訪れ、映画の上映と講演を行った。その日私はバイト先のデイケアーで比較的元気なご老人達に同行してこの上映会場に行った。遠くからお会いするだけだが意外に早い再会だった。さらに船上でレクチャーを受けたフィリッピンのカルメリータ・ヌクイさんのことが24日の新聞に出ていた。ジャピーノ(日比混血児)とその母親を支えていることを紹介した記事だ。これは紙面での再会である。そんなことが続けて起きた。
今まで何度読んでも解り難かったイスラエルとパレスチナ問題や、メディアが人を殺すとき~ルワンダの虐殺とラジオ放送~などを聞いて以来、事実関係や隠された問題にも目が向くようになったように思う。同様にその他の紛争地域にも目が向き、映像や見聞した話と重なったりする。以前は紙上で地名を見てもどっかアノヘンだったナーと思いつつ読み流していたけれど、今はその場所を地図で確認しては、より身近な事例に思えるようになった。
もちろん自分自身で見聞した事実はモット強烈だ。途上国の貧しさ、不衛生さ、物資不足など。様々な格差、地域差もみた。一方では未発展が必ずしも貧しさを現している訳ではなく、自然と調和している事実もまた知らされた。
船の中で沢山遊びもしたし、学びもした。遊びの基本は 「仲間を作り、良好な人間関係を結び、参加する」 ことではなかったか。学びの基本は 「知らないということを知り、物事に謙虚に向き合い、今一番問題と考えられている持続可能な社会づくりとその方策を学ぶ」 ではなかったかと思う。一気に変わることは出来ないけれど、今までとは少し違った視点で物事を見ていけるのではないか・・・と思っている。
その様子が目に見える様な気がしました。
こう言ってはなんだが、私もそんな死に方をしたいなと思った。喜寿まで生きた後で、ね。一緒に「六甲おろし」や「ラバウル小唄」を歌った思い出がよみがえる。