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※旧Various Topics(OCN)

消防団の減少-企業の貢献、徴兵制度代わりの貢献

2011年05月26日 | 企業・CSR

今月の13日に、東京新聞に、『消防団員 企業から 止まらぬ減少 獲得へ奥の手』という記事がありました。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110513/CK2011051302000041.html

減少に歯止めがかからない消防団員の新規獲得策として、横浜市消防局は本年度から、神奈川中央ヤクルト販売と郵便局会社南関東支社、郵便事業会社南関東支社の三社に消防団への登録を持ち掛け始めた。

 消防団員の募集はこれまで、自主的な登録に任されていた。しかし、地域のつながりが弱まり、市外通勤者の増加で昼間人口が減ったため、団員の減少傾向が進み、全国的な課題となっていた。

 市内の団員は、本年度は七千三百二十三人で、十年前に比べて千人以上減少。高齢化も深刻化している。

 一方、東日本大震災発生時に消防団員は、帰宅困難者の誘導や食料の提供などを担っており、重要性が再認識されている。

 このため、地域に根差して活動しているヤクルトの配達員と郵便局員に働き掛けることにした。特定の会社に直接呼び掛けるのは珍しいという。

 今後は新聞配達員や大学生、農協職員らにも呼び掛ける。市消防局は「今回のような大災害が、また起こるかもしれない。早めに備えておきたい」としている。 (志村彰太)

この記事を読んだCSRの研究と推進している知人は、阪神淡路大震災のときに、三ッ星ベルトという会社が周辺住居地の火災鎮火を務めた話を教えてくれました。

そして彼は、CSRとして、企業が消防団に貢献することをグッドアイディアとしつつも、ドイツの消防団のケースも紹介しながら、

「もっとも自社に消防団が組成されていても、工場所在地や職場にその人たち全員が常時いるわけではないので、その機動性にどの程度信頼が置けるかの点が残ります。

そうなると、やはりそこに住んでいる人たちで、相互扶助の気持ちを高める必要がありますね。動ける人(青年、壮年)に登録をしておいて貰い、いざと言うと駆け付ける方式が良いでしょう。

韓国やタイでは若者の兵役があるようですが、日本ではその代わりに消防団員として活動する社会サービス役というのをもうけてはどうでしょう。」

と、若干冗談まじりの、面白い提案をしてきました。

これに対し私も、

「ドイツは兵隊に行く代わりに良心的兵役拒否で福祉の関係他のボランティアをすることが選べ、その一環が消防隊だったと思います。ドイツの徴兵制度廃止が決定していますが、これでドイツでも益々消防団の人員が減るのではないでしょうか。

兵役について前に調べた時に、『ある国、あった国』というのが思っていたより多かったので、驚きました。(ストラスブール近くに兵役で行っていたパリジャンから、「フランスは90年代半ばまで徴兵制度があった」と聞いたのが、調べたきっかけでした。私のドイツの友人や彼らの息子たちは皆「良心的兵役拒否者」でした。フィンランドの友人はどうだったか。)

企業のCSRとして消防団もですが、兵役代わりとしなくても、遊びほうけている(!)日本の大学生に消防団として訓練をさせるのも、良いかもしれません。

いずれにしても、イザというときにきちんと機能するかどうかは分りませんが。

また、ちょっと危険な考えのようですが、時々「就職浪人となった人たちから希望者を募り、兵役的業務(自衛隊補助、消防団、福祉関係他)に付いてもらうのも良いかな」と思ったりします。従事中は、国がある程度の賃金を彼らに払って。

(「新卒枠」を残したいが為、大金を払って大学に籍を残しているより、このほうが健全な気がします。)」

と、これまた半分冗談交じりに返事をしました。

さて、この返事を書いた後、フィンランドの友人に、「あなたは兵役は、どうされたんでしったけ?」という質問メールを送ったところ、彼から、フィンランドの兵役の説明と彼の兵役経験や感想を送ってきてくれました。

「僕は、86年から87年に“coast artillery”に従事したよ。バルト海の小島の海岸をランニングしたり・・・そんなことを覚えているってことに気が付くと笑っちゃうんだけど・・・でも、もう二度とごめんだね。」

このフィンランドの友人は、筋肉隆々のスポーツマンなんですが、そんな彼でも規律の厳しい生活や訓練にはうんざりだったようです。

日本の、草食系男子達には、たとえ消防団の訓練だけでも、耐えられないことでしょうから、私達の提案が日の目を見ることはないでしょう。

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