「秋の上野は芸術の秋 (その8)」のつづきも、東京国立博物館(トーハク)の総合文化展の見聞録。
今のトーハクの総合文化展、かなりの面白さです。
本館2階 8室「暮らしの調度-安土桃山・江戸」で展示中の仁阿弥道八の陶芸作品は、どれもこれも楽しい
こちらの狸(三彩狸置物)、いいなぁ~
説明板も、
狐が女性に化けることが多く、狸は僧侶に化けるのが得意という。いかにもユーモラスな狸の姿をとらえた大香炉。衣の袈裟の表現に対して、狸の毛並みは実によく質感をとらえている、彫塑の技に優れた仁阿弥道八の作で、その技が見事に発揮されている。
と、作品同様に、どこかとぼけた感じがよござんす
そして、小さな小さな「色絵於福香合」も可愛らしい
どちらの作品もステキですが、もらって帰る
なら、こちら
かなぁ~
作品名は「寿老人大香炉」ですから、香を焚くための器具なわけで、焚いた香の煙は寿老人の口から立ち上るのでしょうか?
この作品を観て思い出したのは、何かの展覧会で拝見した平櫛田中の「禾山笑」でした。
明治~大正期の禅僧、西山禾山(にしやま・かさん)が、 上を向いて大笑いしている作品なんですが、田中(でんちゅう)さんは、道八の「寿老人大香炉」を意識したのかなぁ…
それにしてもこの3作品、素材感がそれぞれ異なりつつも、その特徴が発散されているし、細工
が細かい一方で、全体のプロポーションの安定ぶりときたら見事
としか言いようがありません。
この隣の第7室「屏風と襖絵-安土桃山~江戸」には、この日の総合文化展で最も観客の注目
を浴びていた作品が展示されていました。
狩野山楽の「車争図屏風」です。
源氏物語の「葵」に材を求めた作品で、
賀茂の斎院の御禊の行列に加わった光源氏の姿を見ようとひしめく群衆の中で、葵の上の一行と六条御息所の一行とが、牛車の置き場所をめぐって争いをおこす。
というシーンが描かれています。ほら、喧嘩してるでしょ?
戦場シーンならともかくも、喧嘩のシーンだなんて、傍から見ると楽しい
躍動感に満ちた群衆の描写がイイです
最後は、平成館1階の考古展示室にあるレプリカを紹介します。
大判・小判の裏側って、どうなっているか御存知でしょうか?
表は、米俵を模したかのような、畳表のような意匠ですが、
その裏はといいますと、
なんともヌメッとしていて、完成品には見えません
この「傾向(?)」は小判も一緒です。
大判・小判の裏がこんな風だったとは初めて知りました。
TVや映画
だと、これでは「絵」になりませんな…
ちなみにこの大判・小判のレプリカ(銭
のレプリカもあり)は、大判・小判・銭の重量感を自分の手
で感じられる展示で、なかなかの趣向です。
そこはトーハクですから、ホンモノの大判・小判
もケース内に展示されていますよ。
ということで、長々と書いてきましたが、この「秋の上野は芸術の秋」は完結です。
明日の午後からは真冬並みの気候になるということですし
そろそろトーハクの庭園の紅葉は見頃を迎えていることでしょうから、今週末にまた行こうっと
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