先日、中村薫先生の話を聞いたが、その中で長田百合子、杉浦昌子の二人がふれていた。
詳しいことを知らなかったので調べてみると、この姉妹、戸塚ヨットスクールの戸塚宏と同類なんですね。
長田百合子のHPや杉浦昌子のインタビューを読むと、変な主張をしているわけではなく、いいことも書いてある。
ところがこの悪徳姉妹は、ひきこもりの少年少女を怒鳴りつけ、むりやり部屋から引きずり出し、入寮させ、家族から金を巻き上げることをしている。
昨年の7月には、長田百合子に不当な暴力的扱いとプライバシーの権利を侵害されたとして、慰謝料の損害賠償を求める訴えが提出された。
そして、妹の杉浦昌子は今年4月、「男性の自宅マンションから男性を無理に連れ出し、手錠で両手足を拘束するなどしてワゴン車に押し込め、床にうつぶせにし、背中を押さえつけるなどして、寮まで移動。その後、寮内で男性の体を柱に鎖で縛り付けるなどして不当に拘束し、その結果として、外傷性ショックで死亡させた」。
ウツで苦しんでいた中村先生の娘さんは、長田百合子の「向精神薬なんか飲んでたら廃人になってしまう。薬を飲むのをやめろ」という言葉を信じて薬の服用をやめ、そのあげく自ら命を絶ってしまった。
医者でもない人間がウツ病患者に「薬をやめろ」と強要し、そのあげくに自殺したのだから、これは過失致死ではないか。
いくら善意で行なったことであっても、結果的に殺してしまったら、そのやり方は間違いだったということになる。
ところが、戸塚宏はいまだに自分の誤りを認めていないし、長田寮は今でも活動しているようだ。
99人を救っているんだから、1人ぐらい死んでもどうということはないということだろうか。
これは、99人の凶悪犯を処罰するためには、無実の人間が一人ぐらい処罰されても仕方ないというのと同じ論理である。
つまり、目的達成のためなら少々の犠牲はやむを得ないというわけだ。
甘やかすだけじゃダメ、厳しくしないといけない、という教育論は一般受けするようである。
厳罰化しないと犯罪が増える、というのも理屈は同じ。
人の弱さ、苦しさを理解しようとせず、努力が足りないと決めつける人間にかぎって、自分はちゃんとやっていると自惚れているものだ。
だもんで、長田、杉浦、そして戸塚といった人間を好意的に取り上げるマスコミ、そして彼らのヨイショする大学教授ら著名人は後を絶たない。
戸塚宏の話を聞くのは、しつけと称して子供を虐待死させた親に、「教育論をお話しください」と頼むようなものだ。
戸塚宏の講演が行われ、ありがたがって聞く人がいるのはそういう人たちの責任である。
ちなみに、戸塚ヨットスクールを支援する会の会長は石原慎太郎(ずっと以前『スパルタ教育』というトンデモ本を書いた人)である。
杉浦昌子も刑務所から出たら、「先生お帰りなさい」などと言われて、講演会に引っ張りだこになるのだろうか。
彼ら(マスコミや石原慎太郎も含む)が社会に与える悪影響は、通常の犯罪者よりもはなはだしいものがあると思う。
人を死なせたという罪の意識(石原慎太郎も含む)を持たないのだろか。
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幸福感への飢餓が、神秘だのサドスパルタだのの憧れにつながるような気がします。
素晴らしい先生に「叱ってもらう」って自体が、
快感なんだと思いますよ。。。
で、えてして「自分も素晴らしい」と思いこみ、
おんなじように暴力をふるう権利があると
思い始める。。。
寂しいねぇで済ませちゃいけないんですが、
さみしいさみしいお話です。ホント。
長田、杉浦姉妹も同じ方法を踏襲しているようです。
戸塚ヨットスクール事件の被害者の一人は、入校4日目に暴行により死亡していますから、暴行がいかにひどいものだったかがわかります。
傷害致死が二人、監禁致死が二人なのに、懲役6年はあまりにも軽すぎます。
http://gonta13.at.infoseek.co.jp/newpage163.htm
戸塚宏と光市母子殺人事件の加害者と、どっちがたちが悪いかと言ったら、こりゃもう戸塚宏です。
> 幸福感への飢餓が、神秘だのサドスパルタだのの憧れにつながるような気がします。
「幸福感への飢餓」という甘いものではありません。
不登校、家庭内暴力、ひきこもりを抱えた家族はどうしたらいいのか途方に暮れています。
ワラをもすがろうとしています。
そういう人たちに正しい情報を伝えるべきですが、マスコミはいい加減ですからね。
二つのサイトを読み比べてください。
http://www.jca.apc.org/praca/takeda/message2005/me051130.htm
http://www.ntv.co.jp/kosodate/09291.html
さっそくの返事有り難うございます。
この長田さんておばちゃん、思い出しました。
テレビ番組も見たことあります。
どろどろに罵りまくって、親も子供人格破壊状態でした。
ひきこもりを折伏するカルト教団です。
良い解決方法が無いから、こんなおばちゃんにも
すがるのでしょうが、確かにおっしゃるとおりだと思います。
こいつらが大きな顔をし、影響力を持つようになるのは、おだて上げるマスコミ(NHKも含む)や支持者(大学教授や石原など)がいるからです。
ですから、石原たちは殺人教唆だと言っていい。
こういう奴らがえらそうなことを言って、しれっとしているのには、本当にむかつきます。
その薬は販売禁止になるのが当然ですね。
新しい薬を作りもせずに文句を言うのはおかしい、と思いますか。
戸塚の方法で死者が出ました(殺人ですけど)。
となると、戸塚の方法は禁止されるべきでしょう。
ところが、戸塚や支持者は誤りを認めない。
文句を言わざるを得ないでしょう。
不登校やひきこもりについては不登校新聞社を参考にしてください。
http://www.futoko.org/public/
しかし、戸塚たちのやっていることはおかしいんだ、ということを誰かに知らせることはできます。
戸塚式教育論のやり方は間違ってはいないと思う。ただやりすぎだとは思うけどね。
それより自分の子供や生徒に対してキチンと叱れなかったりする親や教師やいなくなった。
私の子供の頃なんて悪いことすれば教師の鉄拳が飛んでくるのが当たり前で親にそのことを報告すると『悪いことしたおまえが悪い』で終わり。そうやって子供は物事の善悪を学んでいくのだと思う。お坊さんの貴方にも経験あるでしょう?
しかし今はどうだ?教師が鉄拳制裁すると教育委員会や親が飛んできてその教師の生活まで脅かそうとまでしている。結果誰も子供を叱れない。そうやって子供は物事の善悪を学ぶ機会がなくなり、しまいには福田孝行みたいなクズがでてくるんだと思う。
戸塚氏や石原氏を糾弾する資格はあなたには無い!!
おまけ:事実、ヨット競技の世界ではちょっとでも油断すると即、死に繋がるほど過酷な競技です。鉄拳制裁がいけないとヌルイこと言ってるようではその道の人に笑われます。
光市の事件の加害少年は父親から鉄拳制裁を受けていました。
体罰がいいとも思えないのですが。