キネマ旬報のベストテンに『ハウルの動く城』『深呼吸の必要』『茶の味』などが入っていないのに、なぜか根岸吉太郎『透光の樹』が10位に入賞している。
なぜだ~。
かつて秋吉久美子の大ファンだった。
すねたような表情は我々のつかみきれない感情を表しているようであり、焦点のずれたような目つきには我々の見えない何かが見えているような気がした。
ずっと以前、秋吉久美子がまだ魅力を維持していたころ、「オールナイトニッポン」のDJをしていて、聴取者からの手紙に「秋吉さんには何もかも見抜かれているようで、何も書けません」というのがあり、「そんなのわかるわけないじゃない。私はそんな人間じゃない」と秋吉久美子が言っていた。
けど、そういう雰囲気があったわけですよ。
だけど、『透光の樹』での秋吉久美子、ふてくされているというか、「はぶて面」になってしまった。
あの表情の中に何かあると思っていた私がアホだったのか。
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