実はSARSやMARSの抗ウイルス薬は開発されていない。
感染症には、感染原因が細菌や寄生虫のような生物の場合もあれば、ウイルスのような非生物の場合もある。細菌や寄生虫は、細胞分裂による自己複製が可能で、栄養があるなどの条件が整えば増殖することが可能であり、その点から生物といえる。一方、ウイルスは自己複製できず、なんらかの細胞にとりついて増殖するしかない。このため、非生物ということになる。ウイルスの場合、生物でないことが新薬開発をいっそう困難なものとしている。
当時SARSの場合は、ワクチン候補の臨床試験が可能になる前に、SARSの感染自体が終息してしまった。また、MERSの場合は、SARSに比べて感染拡大が緩やかだったこともあり、「ワクチン開発に、すぐに多くの時間と資金を費やすのは合理的でない」との声が、複数の研究者からあがたことが、抗ウイルス薬が開発されていない真相のようだ。
ビルゲイツは5年前の15年の講演会で「今後、世界で1,000万人以上を殺すなら、それはミサイルではなくウイルスだ」と述べたという。実際に世界に拡がったコロナの脅威は現時点(5月中旬)で単純に経済規模で約500兆円の損失を生んだ、もしこの1%にあたる5兆円をワクチンの開発に充てていればこの危機は回避できたのかもしれない。
グローバル化が進み、一国だけの論理ではさまざまな困難からの逃れられなくなっている現代社会において、如何に各国が連携してどんな感染症に対しても対応できる国際協調の枠組みを早急に整備する「未来への投資」、人類の知恵、が必要な時代を迎えている。
感染症には、感染原因が細菌や寄生虫のような生物の場合もあれば、ウイルスのような非生物の場合もある。細菌や寄生虫は、細胞分裂による自己複製が可能で、栄養があるなどの条件が整えば増殖することが可能であり、その点から生物といえる。一方、ウイルスは自己複製できず、なんらかの細胞にとりついて増殖するしかない。このため、非生物ということになる。ウイルスの場合、生物でないことが新薬開発をいっそう困難なものとしている。
当時SARSの場合は、ワクチン候補の臨床試験が可能になる前に、SARSの感染自体が終息してしまった。また、MERSの場合は、SARSに比べて感染拡大が緩やかだったこともあり、「ワクチン開発に、すぐに多くの時間と資金を費やすのは合理的でない」との声が、複数の研究者からあがたことが、抗ウイルス薬が開発されていない真相のようだ。
ビルゲイツは5年前の15年の講演会で「今後、世界で1,000万人以上を殺すなら、それはミサイルではなくウイルスだ」と述べたという。実際に世界に拡がったコロナの脅威は現時点(5月中旬)で単純に経済規模で約500兆円の損失を生んだ、もしこの1%にあたる5兆円をワクチンの開発に充てていればこの危機は回避できたのかもしれない。
グローバル化が進み、一国だけの論理ではさまざまな困難からの逃れられなくなっている現代社会において、如何に各国が連携してどんな感染症に対しても対応できる国際協調の枠組みを早急に整備する「未来への投資」、人類の知恵、が必要な時代を迎えている。