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百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

かな文化

2006-03-25 23:29:47 | 季節
麗らかな春・・・なんとも気持ちのいい一日でした。全体にカスミがかかったような春の日差しに包まれて、・・・実はたくさんの花粉や黄砂に包まれているのかもしれませんが。『春はあけぼの』とはよく言ったもので、最近の朝の陽射しは身体に元気を与えてくれるだけではなく、気持ちを穏やかにしてくれる。今朝も霜が降りていたのに、朝日と共にすぐに溶け出し、輝かしい朝がすぐそこにやってくるのです。
『春はあけぼの・・・』これは枕草子の冒頭部分。枕草子と並ぶ二大文藝作品といえば源氏物語。源氏物語と言えば、十世紀の平安時代の日記文化の代表作。その前に土佐日記、蜻蛉日記、その後に更級日記が有名ですが、いづれもそれらは“かな文化”によって生み出され、“貴族文化”を少し身分の低い者が、女性の視点から、少し憧れ、少し羨み、少しエッチで、少し悲しく、少し怖く、、少し可笑しく、どれも丁寧に書き込まれている特徴がある(いづれも土佐日記以外は全て女性によって書かれている)。それらは王朝文化全盛期に新しい風、あたらしい文化、今後の女性の台頭を予感させてくれるものでした。
ブログ(日記)ももしかしたら、あたらしい文化、今後の新しい〇〇の台頭になるのかもしれません。手軽に書き込め、いろいろな視点から時代を眺められるっていうのはなかなか面白いし、アトはどう丁寧さを持続させるかかなぁ、ポイントは。

春本番

2006-03-25 00:24:32 | 農業
そろそろ桜も開花かナァ、うちの杏も開花宣言。風は少し強かったけど、なかなかの春の陽気、雲ひとつない快晴のもと、露地の仕事に汗した一日でした。
昨日、国土交通省が全国の公示地価を発表しましたが、どの新聞も報道番組も異口同音に、大都市と地方の「土地の二極化」の顕著さを伝えています。小泉政権が格差社会を助長しているとも言われて久しいですが、『富と貧困』の格差社会の到来を一様に嘆くのではなく、『富』とは、『貧困』とは、についてもう一度みんなで整理してみる必要があるように思います。それは『富』=『幸福』、『貧困』=『不幸』という構図ではなく、各々がそれぞれonly one であるためには、何に主軸を置くのか、それは個人個人もそうですが、各地方都市も同様でそれぞれが個性を持たないと、ほとんどが無個性の中、時代に埋没していく・・・と考えられるからです。80年代にG.ギルダーの『富と貧困』は、供給サイド経済学のバイブルと言われ、アメリカの保守派にとって一時代を画した作品でしたが、彼は、「資本主義は与えることから始まる」とした上で、「与えよ、さらば与えられん」という供給重視の資本主義論の特徴は、この偶然性・不確実性の中でリスクを冒して投資し、予見できなかったような成功や失敗に至ることを経済活動の中心に据えている点にあり、大変それらは神的原理にもとづいているといえます。政府の規制や介入は出来るだけ小さい方が良いという彼の考え方は、創造性や自由を奪うことは神の冒涜であるとまで言い切っているのです。
社会は、高度成長期を経て一億総平等の時代から、成熟期の格差社会の到来を迎えようとしています。でも、決して恐れる必要はないのです。おのおのが自由に創造的に生きること、またそれらが認められ、セイフティネットがある社会にそれぞれの“生きがい”をみつけることが大切なことは自明の理であり、『与えよ、さらば与えられん』の精神がその根底に流れているのですから。