人が生きる世の中(サランサヌンセサン)
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ペヨンジュン3部作「若者のひなた」④

ペヨンジュンの役柄で一番好きなのが実は、「若者のひなた」のソッジュだ。純粋でナイーブ、温かくて、高慢でなく、会社の経営を嫌い、映画制作の道へ行く。ドラマの中ではよく映画を見ていた。ソッジュは父に内緒で、部屋のスクリーンで「戦艦ポチョムキン」など難しい作品を見ていた。
日本ではあまり話題にならなかったが、「若者のひなた」は良質の作品だ。傑作だと思う。
ストーリーとしては「青春の罠」(野望の為に恋人を裏切る)に似ているが、演出とカメラが外国映画のようで斬新だ。メイン・タイトルの音楽もいい。ひんやり感があって、これから何が始まるのだろうと、音楽でも魅きつけられる。
脚本家のチョ・ソヘが列車にこだわっていたというが、列車のシーンはよく出てきた。列車が"希望"や"失望"の象徴なのかもしれない。
カメラのKBSだけあって、カメラワークがすごく良かった。舎北の炭鉱町の寒々とした風景。列車の車庫なのか、停車している列車の間を動きまわるスチョル(ホン・ギョンイン)の動きを追うシーンも良かった。鉱夫用のシャワーを全部開け、水浸しになって遊ぶスチョルのシーン、ぐるぐるカメラが移動するのも、この作品の特徴だ。スリのヒョンジのアジトもマネキンなどがあって、寒々としていた。
お金持ちの暮らし、炭鉱で真っ黒になって働く人々。光と影。陽と陰。青春も生き方も様々だ。善と悪。善の象徴がソッジュ、チャヒ、スチョルで、悪の象徴がヤクザの凄まじい暴力だ。このドラマも暴力描写は多い。善と悪の間で葛藤するインボム(イ・ジョンウォン)。ラストも「初恋」同様この悲しい主人公インボムが、今後どのように生きて行くのだろうと我々視聴者が、悲劇ではなくて、わずかな希望をもって考えさせられて終わる。
1995年は韓国が激動の時代を経て、経済的にはまだ苦しいが、文化的には新しく、自由なことが出来る時代だ。
俳優たちも生き生きとしていて素晴らしい。新鮮なペ・ヨンジュンがキラ星のように登場したのもわかるような気がする。
パク・クニョン (ソッジュの父)もまだ若く堂々として貫禄がある。
キム・ミンジャ (ソッジュの母)も上品できれいな女優さんだ。チェ・プラムと結婚。1998年「ずっと会いたい」など
ホン・ギョンイン(スチョル) 大好きな俳優です。優等生から知恵遅れの役、コメディまで出来る。1995年映画[美しい青年」では主演男優賞を受賞する演技派。1995年「砂時計」 1996年「男女6人恋物語」 1999年「ワンチョ」 2000年「新貴公子」 2009年「善徳女王」 2010年「戦友」 演技派健在
イ・ジウン(ヒョンジ) 1994年「フィーリング」 1996年「カラー」 1998年「王と妃」 2000年結婚し引退
イ・ギョンシム(ユンジャ) チャヒと親友だったのに、女優になると鼻にもかけない冷たさが、見ていて恐くもあった。1993年「明日は愛」 1997年「完璧な男に出会う方法」 「恋の予感」 2005年結婚
パク・サンア(ソッラン) 1998年「天使のキス」 2000年「コッチ」ではイ・ジョンウォンとペア。 全大統領の息子と結婚。
ナム・ヌンミ(チャヒの母) 1993年「恋人」 1997年「ウエディングドレス」 1998年「波」
イ・ウォンジョン(チャヒの父) 貧しい役が多い俳優。激励賞を受賞した
チャン・ハンソン(ボクシング・コーチ) 1993年「黎明の瞳」 1995年「砂時計」 2001年「守護天使」 2002年「冬のソナタ」 2002年「太王四神記」 2009年「スリリングショット男の物語」 2010年「済衆院」






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