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2008年間TOP20

2008-12-31 18:27:38 | 音楽
1. "Nothing's Gonna Change Your Mind" Badly Drawn Boy (2006)
2. "Barrowland Ballroom" Amy MacDonald (2007)
3. "Friends (EP Dance Mix)" Ween (2007)
4. "Warwick Avenue" Duffy (2008)
5. "Smokin from Shootin" My Morning Jacket (2008)
6. "Great DJ" The Ting Tings (2008)
7. "Nothing Ever Happened" Deerhunter (2008)
8. "Paper Planes" M.I.A. (2007)
9. "Chasing Pavements" Adele (2008)
10. "The Sun Smells Too Loud" Mogwai (2008)

11. "Ready for the Floor" Hot Chip (2008)
12. "Lay It Down" Al Green feat. Anthony Hamilton (2008)
13. "Chemtrails" Beck (2008)
14. "Kill Zone" T-Bone Burnett (2008)
15. "Strange Times" The Black Keys (2008)
16. "Machine Gun" Portishead (2008)
17. "Bleeding Love" Leona Lewis (2007)
18. "Suffering Jukebox" Silver Jews (2008)
19. "Monsoon (Money Mark Casio Remix)" Jack Johnson (2008)
20. "Criminal" The Roots, Truck North & Saigon (2008)



若いってうらやましい。ほんとうに。いったん白紙に戻したい。もう1度スズキのセルボから、いや100曲くらいからやり直してみたい。ハーレム8685夜。もうすでに8800近くまでふくらんで。愛妾の名前もよくわからない。あれ?こんな美人さん(いい曲)いたっけ?名前は何ていうんだろ。のようなことがしばしば起こる。
CDを買ったり借りたりして、そこからお気に入りを選んでカセットやMDを作ってた当時からして、150円で1曲をダウンロード購入するのはあまりに簡便で安直。とうとう今年のTOP20はすべてが150円で買った曲で埋めつくされてしまった。と同時に、そのような環境を当然の前提として育った若い人たちが、新しいものを作っていくのはたいへんだろうなあ、とも思う。そもそも「世代交代」どころか、年をとる前に死にたいと歌ってた人でさえいつまでも去らずに居座ってる。オラ洋楽を聞き始めた1978年終わり頃には、普通の洋楽リスナーでもビートルズくらいまで10数年、ちょいマニアックなリスナーでもチャック・ベリーかレイ・チャールズあたりまで20数年さかのぼるだけで済んだ。今からですと40~50年にもわたって、複雑に枝分かれした音楽の源流をたどらなければならない。もはや娯楽というよりお勉強。
そうしてたどった膨大な音楽は、それぞれがまったく独自の叫びに満ち満ちており、200年前のベートーヴェンの叫びさえも生き生きとよみがえる。そんな過去のたくさんの叫びに対抗すべく今の若い人たちから聞こえてくる叫びはか細くてかき消されがち。それでもなんとか対抗しようと、フランケンシュタイン博士の述べた《新しい発明ができるならキチガイと呼ばれようとかまわない》の言葉の、「発明」よりも「キチガイ」のほうが独り歩きして、ヒットチャートや歌番組で誰もが親しめるような音楽よりも、セックス・ピストルズやニルヴァーナのような、あるいはそれさえポップに感じられるもっともっと奇矯で少しだけの人にしか語りかけない叫び=発明=音楽ばかりになってしまったのではないだろうか。

Billboard - 1. "Low" Flo Rida - 2. "Bleeding Love" Leona Lewis - 3. "No One" Alicia Keys

New Musical Express - 1. "Kids" MGMT - 2. "Geraldine" Glasvegas - 3. "Two Doors Down" Mystery Jets

Rolling Stone - 1. "Single Ladies (Put a Ring on It)" Beyoncé - 2. "L.E.S. Artistes" Santogold - 3. "Time to Pretend" MGMT

BLENDER - 1. "A Milli" Lil Wayne - 2. "Paper Planes" M.I.A. - 3. "Low" Flo Rida

Pitchfork - 1. "Blind" Hercules and Love Affair - 2. "White Winter Hymnal" Fleet Foxes - 3. "Ready for the Floor" Hot Chip

各誌の年間チャートがてんでんばらばら。ほかにもオリコンで1位2位を占めてる嵐(と書いてタイマ、マリファナ、ガンジャ等々と読ませるのかナ)なんてのはどんな曲だかぜんぜん知らないし知りたくもない。音楽が人を結びつけるものでなく、人をばらばらに孤立させるものになってきてる気配が。それにしてもローリングストーンとBLENDERの選択は4位以下も精彩に欠ける。ローリングストーンで年間1位の曲、つまんねえなあ。どこかで聞いたような要素を組み合わせたみたいな。ビヨンセさん、ひょっとしてあなた、もう歌いたいことがなんにも残ってないんじゃなくて??全体的に作曲よりも編曲で工夫してる感じの曲が多く見られる傾向なので、いい曲を書ける、作曲能力のある人・バンドが貴重な存在に。1位のバッドリー・ドローン・ボーイ、3位のウィーン、5位のマイ・モーニング・ジャケット、18位のシルバー・ジューズは、過去のアルバムにさかのぼっても、ずっといい曲を書いてきたみたいなので、特別功労賞を進呈したい。
そして昨年は弊年間チャートで1位2位を占めた日本人の音楽はますます深刻。あちこちからパクッた江原の説教とか、体裁はヒップホップでも歌われてることは四畳半フォークと一緒とか、そんなんばっか。リスクをとって自己責任で叫ぶことのできない、変われない日本。かろうじてフジファブリックと斉藤和義が30位あたりに。邦・洋通じても上位3曲が2008年の曲でなく、ワールド・ミュージックからも心のヒット曲を見つけられなかったのは残念でした。さあ、来年はどんな1年になりますでしょか。みなさんもよいお年をお迎えください。来てくれてどうもありがとう。またね!!


…あっっしまったっっ最凶紅白に“船場吉兆の女将”に出てもらうのを忘れちゃった!!最後にひとこと。みなひゃん。あ。く、苦ひい。そこはなへ、そこはなへ。まだいっぱい言い残ひたことがある。言い残ひたことが。
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