「表現の自由」について、少し語りたい
私自身、よく美術展を観に行くし、芸術にはそれなりの考えを持っています
近代の芸術家たちが表現の自由の闘いをしてきたことには理解があるつもりです
ただし、この「表現の自由」という概念は注意が必要だと考えています
何に対する自由かということです
私が不幸に思うのは
「表現の自由」が義務や命題になってしまっている人々がいることです
まるで課題を課せられたように「表現の自由」を実現しようとしているのです
これは馬鹿みたいな話です
いかなる意味でも「自由」は課題をこなす行為とは正反対だからです
「自由」には形がありません
形を壊すことですら「自由」ではないのです
型を壊すのが「自由」だなんて教える先生がいるものだから
破壊行為を「自由」だと考える馬鹿が現れます
馬鹿ですまない犯罪者ともなるのです
「自由」という名の締め付けで悲鳴を上げているような作品が出来上がります
ご丁寧に、そんな作品を評価する批評家には事欠きません
ビジネスとしてなら、それもいいでしょう
しかし、それは芸術における自由とは縁もゆかりもないものです
まったく自由な精神が感じられないからです
「自由」という名の「拷問」を受け、悲鳴を上げる
そんな芸術家たちがいるのです・・・可哀そうなことです
彼らに対する私のアドバイスはシンプルです
「もっと、自信を持てよ。」