つばめ江戸日記

岡本茉利さんや好きなアニメ、声優、時代劇等について好き勝手に思う事を書き連ねています。

人間の鎧を斬る男

2016年04月30日 | 時代劇
BSジャパンで、現在片岡孝夫(現・仁左衛門)さんの眠狂四郎をやっています。
眠狂四郎と言えば、
乱れた女が出てくると言う偏見に近いイメージを私は持っていますが
今やっているのを見る限りでは、そんなに乱れた女が頻繁に出ていません。

ただ、少し前にやった回は、何とも言えない位凄かったので
以下で詳しくご紹介します。

(あらすじ)藍とも子さん演じる須磨は
小林稔侍さん演じる凄腕の武芸者臥竜軒に勝つ事を目標としていて
その須磨に、狂四郎が肩入れします。
狂四郎は臥竜軒に剣術の大会で勝つため、須磨の着物に細工をして
これにより、剣術の大会で戦っている最中に須磨が素っ裸になり
凄腕の持ち主・臥竜軒も女の裸に免疫が無かった
事から敗れます。

ところが、剣術の立ち合いなので臥竜軒は生きていて
臥竜軒は須磨を力ずくで犯し、挙句に媚薬で意のままにします。

そして、臥竜軒は狂四郎に決闘を挑むのですが
臥竜軒は、猟師みたいな毛皮と褌だけの姿で
駅弁の売り子のように全裸の須磨を抱え
須磨を人間の鎧に見立てて、狂四郎の前に現れます。
(この辺りは、是非とも実際の映像で見られる事をお勧めします)

「須磨の解毒剤は俺が持っている、俺を斬ったら須磨は元に戻らんぞ」
と臥竜軒は作戦の意図を解説しますが
結果は、例によって眠狂四郎の十八番
円月殺法の餌食となり敗れ去ってしまうのでした。

ネットでも、駅弁侍(この回の小林さんの事です)の回は
凄いと言われていましたが
「恥辱を受けた須磨どのが生き恥を晒して生きると思うか」
と狂四郎は後に語っており、楯にした所で失敗するのはお約束とは言え
百聞は一見に如かずの言葉通り、凄かったです。

余談ですが、その数日後に眠狂四郎を見ていますと
舞台で眠狂四郎を演じられる事もある
あの沢竜二さんが悪役で出ていて、円月殺法の餌食になっていました。