つばめ江戸日記

岡本茉利さんや好きなアニメ、声優、時代劇等について好き勝手に思う事を書き連ねています。

怪人物・阿部頼母

2013年05月11日 | 時代劇
時代劇での主人公の敵役には色々な人物がいますが
私が知っている中で、一番インパクトがあったのが
『子連れ狼』で金田龍之介さんが演じた阿部頼母です。
有名な「ねんねん さいころ 毒屋の子~♪」
と言う歌をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
 
この阿部頼母、貫録たっぷりのあの金田龍之介さんが差歯をしている
(おまけに後半になると剃髪までする)
と言う見た目や喋り方からして、既にインパクトが抜群で
またの名を阿部怪異とも呼ばれる人物です。
怪異は将軍家のお毒見役と言う要職にある一方で
職業柄、様々な毒や薬に長けていて、
己の出世の為、主人公の拝一刀や柳生烈堂を殺そうとしたり
あるいは烈堂を失脚に追い込もうとしたり、画策するのですが…
ある時は腰元軍団を従え、拝一刀を殺しにやって来るものの
一刀の刺客としての本能的な能力にびびりまくったり
また、ある時は拝一刀と柳生烈堂の決闘シーンで、
木の上で高みの見物をしながら「一刀、死ね~!」「烈堂、死ね~!」
と嬉々として叫んだりします。
 
極めつきが、怪異が悪運尽きてとうとう切腹に追い込まれてしまう回。
怪異は切腹を命じられると「イヤじゃイヤじゃ」と駄々をこね
毒を飲んで自害を図ったりもしますが、
毒を飲めなかったため、切腹の場に引き出されてしまいます。
切腹の場でも散々駄々をこねた挙句、命惜しさからか、
切腹の場で周りの役人を次々に手に掛けると言う離れ業を見せるものの
最後は一刀に引導を渡されてしまいました。
 
怪異と言うキャラの『子連れ狼』における位置付けは色々とありますが
私が特に印象的だったのが、前述の切腹シーンでの大暴れに代表される
人間臭かったり、大袈裟な反応を示したりする点です。
 
しかし、切腹の場であそこまで見せる事の出来る人物は
(見苦しく命乞いをする人物とも言えますが…)
空前絶後と言って良いのかもしれません。