時代劇の最終回は、物悲しくなる事が多いと前回書きましたが
個人的に特に切ないな…と思うのは
最終回に主人公が死んでしまう作品だと思います。
もちろん、主人公が死ぬ場合でも例えば『忠臣蔵』モノみたいに
目的を達成して死ぬと言う場合は、切ないと言う感想は抱かないし
『新・仕置人』の念仏の鉄みたいに
散り際の美学みたいなのが上手く表現されていれば、
切ないとは思わないので、作品によりけりなんでしょうけど
私が見た主人公が死ぬ最終回で、一番ショッキングだと思ったのが
太川陽介さんの『猿飛佐助』でした。
この作品、敵役が西村晃さんの家康と小池朝雄さんの服部半蔵で
ラスト、太川さんの佐助が目潰し食らったりで
ボロボロになりながらも
ボロボロになりながらも
小池さんの半蔵を倒すものの直後、ラスボスの家康が現れ、
ボロボロの佐助がなますにされて終わりって言う代物でした。
確か『西遊記』(堺正章版)を放送していた時間枠に
やった作品らしいですが、佐助がなますにされるシーンは、
子供時代に見たらショックを受ける事は間違いないかと思います。
(ショックを和らげる為か、
ラストは回想と言うか妄想シーンが入って終わった筈です)
もう一つ、未見の作品で
あらすじを読んだだけで、凄そうな最終回だと思ったのが
1980年代の北大路欣也さんの『暁に斬る!』でした。
話は北大路さん演じる主人公の平四郎が、
許せぬ悪を閻魔を名乗って退治すると言うよくある時代劇なのですが
最終回では、平四郎が奉行所の悪役人に捕らわれ、
今まで、閻魔の名を使って悪退治をしていたのはお前の仕業だろうと、
肉体的に責められ、ボロボロになります。
(平四郎は普段は医者で、閻魔と言う事を隠し市井に生きていたので
普段は、ボコボコにされる事も結構あったようです)
ここで平四郎の危機に、その仲間である山城新伍さん演じる半兵衛が
平四郎ではなく、自分が本物の閻魔だ
と名乗り出て、刑死してしまうのです。
普通の時代劇のレギュラーは
斬られたり撃たれたりして死ぬ事が多く
斬られたり撃たれたりして死ぬ事が多く
刑死する例は珍しいように思います。
さらに直後には半兵衛のさらし首シーンまであり、
展開の悲惨さも相まって、
実際見るとかなり衝撃的なんだろうなと思います。
最後は当然、平四郎が半兵衛の敵討ちとばかり
閻魔として悪を退治するのですが
悪退治した後も、平四郎は拷問を受けたままのボロボロの体で
辛うじて生きてはいるが…って感じの終わり方だったようで
すっきり終わったと言う感じではないようです。
『暁に斬る!』と言う時代劇は、聞く所によると
暗い作風で、ちょっと見るのに二の足を踏む感じですが、
機会があれば見てみたいかな…とは思います。