EL&P図書室3号

2001本目の記事から2.5号から3号に変更

THE DIG Special Edition リンゴ・スター&ザ・ビートルズ

2015-07-28 10:14:39 | Greg Lake関連
THE DIG Special Edition
リンゴ・スター&ザ・ビートルズ




2013年のリンゴ・スターバンドの来日時に出版されたムック本です。

このムック本の特徴の一つに、
リンゴ・スター&オールスターバンドの歴史に関する概要が記されているという事が挙げられますね。

グレッグは第7期のメンバーに入っているようです。

この時のメンバーの選抜の仕方は「カオス」とも称されていたようですが、
それぞれのメンバーの見せ場を、残りのメンバーが絶妙にサポートする形で、
見事なパフォーマンスを提供できたという事のようです。

リンゴ・スターだから可能という事なのでしょう。

この一連のオールスターバンドに関する歴史の執筆者は、
単にビートルズのファンというものでもなくて、
ポップスシーン、ロックシーン全般に精通しているような筆の運びです。

グレッグ・レイクを「プログレッシヴ・ロックの生き字引」と称しており、
ザッと眺めた時は、「持ち上げ好きかも知れないし、何を根拠としてこのような事をいうのか?」とも思いましたが、
グレッグのヒストリーを遡ってみると、確かに「プログレッシヴ・ロックの生き字引」という重厚な表現に耐えうるミュージシャンは、グレッグ・レイクしかいない感じがします。

1. キング・クリムゾンのファーストアルバムを創造し、そのメンバーでのライヴへの参加。

2. 比類ないロックキーボードプレイヤーとバンドを組んで、
後にジャンルを越えたミュージシャンにまで、トリビュートされるプログレ系の音を創造した。

これだけでも、グレッグを「生き字引」に持って行けない事もいないでしょうが、

3. 80年代のポップス史上に燦然と名を残す事になった、
演奏時間1曲につき平均5分前後のプログレバンド、
「エイジア」に参加する機会を得た。

4.有無を言わせない地球史に残るバンドである、
元ザ・ビートルズのメンバーと同じステージに立つ事に見事成功した。

ここまで来ると、大ヒットメーカーに関わる「運気」も取り込んでいるとしか言いようがなく、
「生き字引」と称するしかありません。

これに、先頃、とても惜しまれて他界したイエスの屋台骨「クリス・スクワイヤ」との交流や、
プログレの範疇に属するミュージシャンなのに、「夢みるクリスマス」等のソロのシングルヒットを持っている等、
そのキャリアの彩りは豊かです。

「プログレッシヴ・ロックの生き字引」と称するにあたり、
ピンク・フロイド人脈が登場して来ないのは確かですが、

ピンク・フロイドは、
ポップスファンのプログレを聴かない人でも、名前だけは知っている別格のバンドですから、
「その人脈が登場しないから、プログレッシヴ・ロックの生き字引とは言えない」と言うのは厳しすぎるでしょう。

日本でいうプログレ5大バンドまで拡げるとジェネシスも入ってくるので、
その人脈もあまり聞いた事がないので、これ以上の追求はしません。

このTHE DIG Special Editionの執筆者の表現は、
普段あまり考えてもいなかったグレッグに対する視点を提供してくれました。

以上。

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