ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

呂久呂の旬の野菜のピザサンド@千葉

2018年05月11日 | 旅で出会った食メモ
千葉てくてくさんぽ、店頭の焙煎機が気になった喫茶店「呂久呂」にて、さんぽ後の休憩とした。自家焙煎が売りなのに加え、ギャラリーと称するように店内には作家ものの器も展示。もとは履物屋、のちに陶芸工房の流れを汲んだ、この地で100年あまり商い続けている老舗だそうだ。

オーダーは日替わりストレートコーヒーのブラジルに、旬の野菜のピザサンドを合わせた。東金の農家から仕入れる旬の有機野菜と、自家製のピザソースが相性抜群。カブと玉ねぎの甘さにシメジの香り高さを、酸味抑えめで深みがあるソースが、穏やかにまとめている。ピザながら重たさはなく、野菜の生気にあふれる優しい味わい。あたりがスッキリと軽いブラジルとともに、スッと体に入っていく。

落とし目の暖かい照明に包まれた店内は、繁華街の喧騒から隔てられた静かな空間。さんぽの締めというより、普段使いにこんなお店が欲しくなってしまう。

千葉てくてくさんぽ2

2018年05月11日 | てくてくさんぽ・取材紀行
目指した亥鼻公園は「千葉」の地名ゆかりの地とされる。鎌倉幕府を開いた源頼朝の重鎮の千葉常胤の父・常重が居を構えた場所で、千葉氏が頼朝に茶をたてたときに使ったとされる井戸が残っているという。

石段を登りきったところには、堂々とそびえる天守閣が見事…と言いたいが、これはのちの時代に作られた郷土資料館。千葉氏が栄えていた当時は、こんな近代城郭がつくられる以前で、登城の途中に神明社の奥に見えた土塁が、わずかに残る亥鼻城の痕跡だそうだ。

夕日に照らされて染まった姿をしばし眺めてから、天守正面の広い石段を下り引き返す。茶店を通り過ぎ、両側を寺の土塀に挟まれた道を経て、県庁のそばへと出た。そろそろ日没、散策後の休憩をしてから帰りましょう。

千葉てくてくさんぽ1

2018年05月11日 | てくてくさんぽ・取材紀行
千葉駅そばでの打ち合わせが終わったのが17時、せっかく来たので日があるうちにおさんぽ、とばかり、「お城」まで歩いてみた。中央公園付近から、頭上にはモノレールのアートな構造物が錯綜。さらに上には場所柄、航空機が割と大きな姿で往来するなど、見上げる眺めがなかなか立体的だ。そばには葭川、この先では都川が流れるなど、水辺も多い印象である。

県庁へ至る大通りを、東金街道に沿って一筋ずれただけで、沿道の眺めは繁華街から一転。「埋もれ社」にお不動様、古民家に古商店が点在し、整然とした官庁街から庶民の街らしさが伺えて面白い。人形や刃物の店もいった、職人系の店がこんな中心街に残っているのも驚き。付近にかつて当地を治めた亥鼻城があるため、城下町として商人街・職人町・寺町が形成された名残かもしれない。

欄干がモダンに装飾された大和橋で都川を渡ると、左手のこんもりした緑の山が、城山である亥鼻公園だ。夕日に映える「天守閣」を、拝んで行きましょう。