ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

つるや@小諸

2016年12月08日 | 旅で出会った食メモ
中棚荘主催の小諸視察、最後に立ち寄った「つるや」は軽井沢の店舗が有名だが、本店は小諸。軽井沢店は紀伊國屋のようなイメージで、オリジナルのジャムやドレッシングをはじめ、高級食材が揃うので知られる。小諸の店舗は割と手頃な価格帯で、みやげスポットとして嬉しい。

小諸てくてくさんぽ9

2016年12月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行
中棚荘主催の小諸視察、防御の際に落としたという小諸城の黒門橋を渡ると、本丸へ。ここには藤村記念館がある。市街にたくさんある藤村ゆかりの史跡の中で、藤村記念館はその中心的存在だ。藤村は「若菜集」や「千曲川旅情」の歌など、代表な詩も多くここで作った。館内には千曲川旅情の直筆の碑文原本が掲げられ、「小諸なる」から始まるように当地への氏の思い入れが伝わってくるようだ。

しかしながら説明によると、これは土地の情景を歌っているのではなく、氏の心象風景を描いているともされる。9歳までしかいなかった生まれ故郷の馬籠を懐かしみ、小諸でも旅情を感じ濁り酒で寂しさを紛らわす。「椰子の実」も各地をさすらう寂しさや望郷を謳っており、「ひとり身の浮き寝の旅」のくくりが心に沁み入る。

一方、詩では自分の表現したいものに限界を感じ、小説を主とする転機となった地である。短編小説に始まり飯山を舞台とした「破戒」を手がけたのは、山や川の自然風景や農家など働く人を観察・取材を重ねたことが、下地となっているそうだ。

旅を発信する仕事の身として、割と共感できるところが多い展示。襟を正す思いがする。

小諸てくてくさんぽ8

2016年12月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行
中棚荘主催の小諸視察、昨日の北国街道散策の際に街づくり関連の話で出てきた、小諸城跡懐古園を訪れた。武田信玄が東信濃を治めるための拠点とし、江戸期に仙石秀久が本格的に改修して現在の城郭が形成された。浅間山の火山地形による侵食谷を堀とし、千曲川側も断崖となった、まさに天然の要害。その立地から「真田丸」の上田城攻めの際、徳川秀忠が二の丸に本陣をはった所以もある。

北国街道の際にも説明したが、小諸城は「穴城」という独特の様式で、市街の大手門から本丸へ向かって下っていくようになっている。攻めづらさはもちろん、市街地より城が低いのも珍しい立地で、藩民が殿様を見下ろして暮らしているという訳だ。

四ノ門をくぐると、右手に落とした穴太衆の手による「野面積み」の石垣が高くそびえる。登ったところが二ノ丸で、ここに徳川秀忠が陣を敷いた。上に登ると浅間山を一望でき、遥か上田城も見えたとか。ここを拠点に秀忠は二度真田を攻めたものの、二度とも撤退することになる。