ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

小諸てくてくさんぽ6

2016年12月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行
中棚荘主催の小諸視察、午前中は離団して市街のおさんぽポイントのリサーチに。昨日日没後に訪れた北国街道を、好天下もう一度歩いてみた。改めて見ると、格子造りとなまこ壁の昔の建物に、洋品店や美容室、ガラス屋など昭和の商店風の店も混じっており、独特の歴史的混在な景観を形成。空き地がちらほらあるおかげで、間口が狭く奥行きが長い、年貢対策のつくりが分かる。英語塾、塗装屋、スポーツ用品店など、由縁と離れた業種が歴史建築に入っているのも、地元密着感が感じられていい。

沿道は「小諸宿周辺地区修理修景事業」がなされ、実施の建造物にはその旨の説明が書かれていて分かりやすい。以下、ざっとリサーチしたところ

江戸後期の荒物・履き物の結城屋は、長い庇が特徴。ほかの建物は街道の拡幅時に切ったが、ここは曳家をしたので残ったという。ギャラリーつたやはなまこ壁の文様が独特で、屋根下の星印の紋章がハイカラなような? 中ほどの大塚屋は、堂々たる醸造蔵に「味噌」「醤油」の立派な看板が目を引く。

もと小諸銀行の萬屋骨董店は、構えの両脇のうだつが立派で、銀行建築ならではの炎症避けとなっている。街道に沿って格子造りの広い間口が続く大塚魚店は、内陸の当地にして貴重な海産物店で、中には昭和24年の冷凍冷蔵庫が現存する。二階の低い「厨子二階」建築の大塚酒造は、店頭のケースに置かれた昔のおかん器が興味深い。

外れにあるほんまち町屋館は、味噌醤油蔵の清水屋の店舗を改装した見学・休憩施設。奥の醸造蔵跡は浅間山や高峰山の展望広場になっていて、店頭からそこまで荷を運んだトロッコのレールが残っている。

歩道が狭く歩きづらいのが難点ながら、小一時間の街道散策にはちょうど良い規模と内容か。