ディバインという役者、忘れ去られた感がありますが、今日は彼の命日。
1988年、42歳の若さで亡くなりました。
巨デブで女装して登場した「ピンク・フラミンゴ」は、お下品ナンバー1とされる稀有な作品です。
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私はヴィデオで観て、呆れ果てたことを思い出します。
犬の糞を食ったりするのですよ。
今なお最強にして最悪のカルト・ムービーとして、熱烈なファンを持つ名作(迷作?)です。
しかし、彼の人生を思う時、涙なしにはその最強作品を観ることはできません。
子どもの頃から肥満となよなよした態度からいじめられ、そのコンプレックスをバネに常人にはできない演技をし、歌手としても活躍し、肥満ゆえに睡眠時無呼吸症候群に罹患し、突然死したのです。
真面目な風刺映画、「ヘアスプレー」も人気を博しました。
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何も奇妙な役だけを演じる変な役者と言うわけでは無かったようです。
肥満にせよ低身長にせよ、あるいは身体・知的・精神の障害にしても、人はおのれのスペックを選べません。
努力で補うのは限界があります。
それならいっそ、おのれのコンプレックスとなっている特徴を生かして世を渡っていくというのは、非常に賢いやりかたのような気がします。
そういう意味では、ディバインと言う人、なかなか大したものです。