ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

ストロベリーナイト

2013年03月23日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 なかなかの和製サイコ・サスペンスを鑑賞しました。

 「ストロベリーナイト」です。 

 

 少女時代、連続性的暴行事件の被害者になり、その時親身になって世話してくれた女性警察官が犯人を捕まえようとして殉職したことがきっかけで刑事になった姫川警部補を竹内結子が演じて秀逸です。

 物語の要所要所で被害にあった少女時代のシーンに替わり、その事件が大きく作用していることが分かります。

 さらに警察内部での手柄争い、縦割りによる派閥争いなども描かれ、いかにもありそうで一層怖いですねぇ。

 ある時池の近くで遺体が発見されます。
 姫川警部補は池に沈める予定だったのではないかと疑い、池を捜索すると、さらに一体の遺体が発見されます。
 その後今度は別の川から9体もの遺体が発見され、事件は連続殺人の様相を呈してきます。

 ある刑事が、ストロベリーナイトという殺人ショーの掲示板を発見し、これと深く関わりがあると踏んで、情報屋のチンピラに身銭を切って情報収集させますが、この刑事も遺体となって発見されます。

 そして、犯人は身近なところに潜んでいたことが発覚。
 また、ストロベリーナイトで処刑人を引き受けていたのが、義父に何度も強姦され、実母からはうとまれて精神を病んだ少女。

 この少女、女であることに嫌悪を感じたのか、乳房を自ら切断し、髪を短く切って僕と自称します。

 主犯が快楽殺人を楽しんでいたのに対し、実行犯の少女は、リストカットを繰り返したことから、他人も自分と同じ赤い血を持った人間であり、それを確認することで自らも人間であると確認していた、という切ない動機を語ります。

 かちっとした作りで、あざといくらいにうまいサスペンスでした。
 一見の価値ありです。

ストロベリーナイト DVD
誉田哲也,龍居由佳里
ポニーキャニオン
ストロベリーナイト (光文社文庫)
誉田 哲也
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