昨夜、北野たけし監督の最新作、「アウトレイジ」をDVDで鑑賞しました。
世界の北野の作品といえば、賛否が分かれる激しい暴力シーン。
この映画はヤクザの権力闘争を描いて過激です。
だいたい悪役しか登場しません。
全員暴力的で戦闘的。
ヤクザに内通している暴力団対策の警察官からして、いやなやつです。
子分であろうと親分であろうとおのれの出世のためには容赦なく裏切ります。
実際のヤクザ社会とは違う、架空のヤクザ社会だろうと思われます。
生き残るのは、経理に長けた英語ぺらぺらのインテリヤクザと、好感度の高い三浦友和。
面白いといえばこれほど面白い映画はなく、いやな映画といえばこれほどいやな映画もありません。
北野作品独特の静かで青みがかった映像が、暴力映画なのに詩的で美しい。
でも結局一番怖いのは、国家権力の陰にかくれてやりたい放題をやりつくす警察です。
結局国際社会も大人の社会も子供の社会も原理は同じ。
強い者が得をする。
そして誰もが強い者になりたがる。
私はそういう人間社会に嫌気がさしました。
サラリーマンながら、ご隠居のような、世捨て人のようなスタンスで生きていきたいと思います。
アウトレイジ [DVD] | |
ビートたけし,三浦友和,椎名桔平,加瀬 亮 | |
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