ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

人体実験

2011年08月30日 | 思想・学問

 1940年代、米国で受刑者や精神病患者を対象に、梅毒などの性病に感染させて、新薬に効果があるかを実験していたそうです。
 
 怖ろしいですねぇ。

 人体実験といえば、ナチがユダヤ人に行った各種実験や、日本軍が中国人などを相手に行った実験が有名で、ずいぶんとそれらを追及するマスコミの努力の結果、かなりの程度まで、知られるようになりました。

 また、それと同時に、米英等は日独などと違い、非人道的な人体実験は行っていない、ということが常識になりました。
 しかし、今回の事件発覚。

 亡くなった人は分かっているだけで83人にも及び、記録を消去したとするならば、まだまだたくさん被害者が出るのではないでしょうか。

 これらの話を聞くたびに、私が思うのは、世の中に残虐ではない民族は存在しないこと、過去国家的犯罪を犯していない国家は存在しないことです。

 時代がそれを求め、軍事力がそれを要請する場合、ほとんどすべての民族は、大量虐殺や人種差別、人体実験などの、人権を無視した犯罪行為を、躊躇することなくやってのけます。

 今まさに行われているリビアでのカダフィ大佐一派の蛮行や、中国が行っている都市戸籍と農村戸籍で得られる恩恵があまりにも異なる、という戸籍差別。
 北朝鮮では多くの人々が飢え、イラクやアフガニスタンでは今も毎日自爆テロが行われています。

 そのような愚かな人間に、争うことを止めなさい、と理でもって説いたところで、虚しいばかりです。
 圧倒的軍事力を見せ付けて従わせれば、恐怖による平和が生まれるでしょう。
 それは冷戦下、核兵器をお互いに打ち合って、地球が死の惑星になってしまう、という恐怖によって、平和が保たれたのと同じこと。

 いずれにしても、デモやストライキをしても、実際に始まってしまった戦いを収めることは絶対にできません。
 ローマ教皇が呼びかけても、ダライ・ラマが説法しても、無駄でしょう。
 
ローマ教皇です。


 ダライ・ラマです。

 
そうなると、日々の緻密な外交努力を継続し続ける以外に方法はないでしょう。
 外交官は、綱渡りのようなタフな日々がつづくでしょうが、それこそ生きがいとしてもらいたいものです。

 時あたかも総理大臣が交代したところです。
 これから国際社会に新人としてデヴューするのだから、これから大変です。
 自らドジョウ総理と名乗った小デブの中年オヤジ。
 日本の中年オヤジのパワーを世界に見せつけてやってちょうだい。

ローマ教皇―キリストの代理者・二千年の系譜 (「知の再発見」双書)
鈴木 宣明,Francesco Chiovaro,G´erard Bessi`ere,後藤 淳一
創元社

 

ダライ・ラマ自伝 (文春文庫)
The Dalai Lama of Tibet,山際 素男
文藝春秋
ダライ・ラマの仏教入門―心は死を超えて存続する (知恵の森文庫)
the Fourteenth Dalai Lama Tenzin Gyatso,石浜 裕美子
光文社

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