ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

暗澹たる

2015年05月11日 | 仕事

 また一週間が始まりました。
 毎週のことですが、月曜日はなんとなく憂鬱ですねぇ。

 やや哲学的なことを考えずにはいられません。
 
 生きることとは?
 仕事とは?

 ということ。

 昔、「働くことがイヤな人のための本」というのを読んだことがあります。
 筆者自身、働くことがイヤで30代半ばまで定職に就かなかったという人で、今は哲学者として大学で教えているそうです。

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)
中島 義道
新潮社

 当たり前ですが、禅問答のような内容で、すっきりするどころか余計もやもやしたことを覚えています。
 嫌だ嫌だと言いながら、丸23年も働いて、24年目に突入してしまいました。
 正直、こんなに続けられるとは思っていませんでした。

 続いた理由は明白で、収入が無くなることへの恐怖です。
 生活レベルを落とすことに対する恐怖と言ってもいいかもしれません。

 おそらく、大方の人は、天職だなどとはかけらも思わず、ただ生活を維持するために、たまたま縁があった苦役のような仕事を続けているのだろうと思います。

 自己実現だとか、ポジティブ・シンキングだとか、キャリア・アップだとか、きれいごとを並べ立てたところで、仕事なんかしたくない、という強烈な思いが消えることはありません。

 今は定年だけが楽しみです。
 高度経済成長期のモーレツ社員だって、似たようなものだったのではないかと思います。

 働くのがイヤだというのは感情の問題で、どんな論理的な説明を見つけたところで、感情ばかりはどうしようもないのだろうと思います。

   私は仕事が嫌いなため、嫌いなことはさっさと済ませて楽になりたいと考え、結果として仕事の能率が上がって早くなり、しかもやり直しなんて面倒なことは死ぬほど嫌なのでミスもほとんどなく、結果として「あいつに任せれば早いからやらせちゃえ」となり、断ることすら面倒くさいのでとっとと済ませてますます仕事が増えるという悪循環に陥っています。

 損な性分だと思います。 

 残業なんて絶対やりたくないので勤務時間中は鬼の形相で仕事をこなし、定時になると疲労困憊して帰宅し、疲れを癒すために酒を飲みます。

 平日の私は、生きているというより死んでいないと言ったほうが正確でしょうね。

 しかもダラダラ雑談しながら効率悪く長いこと残業をしている不逞の輩たちは残業代をしっかりもらって私よりはるかに多く稼いでいます。
 そんなやつが大勢いるのです。 

 全くサラリーマンの事務職なんて馬鹿馬鹿しい世界だと思わざるを得ません。
 そんな仕事辞めてしまえとよく思いますが、今更転職なんかしたら給料は激減するでしょうし、そもそも転職すること自体、年齢的に言って無理でしょう。

  自らの選択とはいえ、愚かな世界で生きてきたものだと、呆れるやら、我ながら辛抱強いと感心するやら、奇妙な心境です。

  なんだかすっかり愚痴になってしまいました。

 しかしこれこそ凡人に共通の思いだろうと推測します。

 唯一の救いは、病気休暇を経て後、休日や平日の夜など、勤務時間外に仕事のことを考えて悶々とすることがほとんど無くなったことですかねぇ。
 私が大失態をやらかしても責任を取らされるのは上司だし、職場で混乱が起きようが知ったことかという、開き直りの態度が見につき、すっかり図々しくなりました。

 でも精神科医は、それは良い図々しさであり、精神的に健康な証拠だと褒めてくれます。

 私はお尻がむず痒いような気持ちで褒め言葉を聞き、このままあと15年弱も今の生活が続くのかと、暗澹たる気持ちになるのです。

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