ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

傍楽(はたらく)

2023年11月10日 | 仕事

 今週も月曜日から金曜日までしっかり働きました。
 金曜日の終業ほど嬉しい時間はありません。
 こんなことをもう32年ちかく続けているのですね。
 これに幼稚園の3年、小学校の6年、中学校の3年、高校の3年、大学の4年間を加算すると、じつに51年になります。

 人生のほとんどを平日はどこかに通う生活をしていることになります。

 サラリーマンならそんなことは当たり前なのでしょうけれど、他人のことはどうでもよく、ただおのれ一人のことを考えると、よくもここまで通い続けたものだと思います。
 そして、これから11年以上、同じことを続けるのかと思うとうんざりします。

 就職して10数年くらいは無我夢中だったような気がします。

 大きな分岐点となったのは36歳での精神障害発症でしょうね。
 今でこそ大量の精神病薬の服用によって普通に働けていますが、発症から数年間はまともに働くことが出来ませんでした。

 よく働くということは傍を楽にすることだという言説を耳にします。

 私はまわりの人間を楽にするよりも自分が楽したいのですが、断るのが苦手という損な性分のせいで、傍を楽にしてばかりのような気がします。

 また、仕事は忙しい人に頼め、と怖ろしいことを言った先輩がいます。
 忙しいということはそれだけ優秀で多くの仕事をきっちりとこなしているはずだから、というのがその理由です。

 でもそんなことを続けて脳梗塞で突然倒れ、30代後半で亡くなった後輩を知っています。
 責任感が強く、勉強熱心なうえに優秀な人で、何を頼まれても笑顔で応えていました。
 見た目の明るいイメージからはうかがい知れない疲労が蓄積していたものと思われます。

 それを知った時、結局私の精神障害の発症も極端な多忙が原因だったと思いました。
 私の場合は精神の病を得ましたが、亡くなった後輩は体の疾患のため、突然死のようなことになってしまいました。

 それなら精神障害のほうがよほどマシだったと言えるでしょう。
 そういう意味では、私は幸運だったのかもしれません。

 私と同じ年齢で職階も経験年数も全く同じあるご同輩は、15時半を過ぎると急速に疲れがでて勤労意欲を失い、終業の17時15分までダラダラ過ごす、と言っていました。
 気持ちは痛いほど分かりますが、それが許されるポストに座っているということです。
 私の席はそういうわけにはいきません。
 ご同輩の部下は3名なのに対し、私は15名ほどいます。
 昼間は部下からの質問や相談で時間を取られます。

 一番面倒くさいのは部下同士の不仲を訴えられることです。
 正直他人を尊重することが出来ない幼稚な人々だと思いますが、まさかそう言うわけにはいきません。
 両方の話をよく聞いて、落としどころを見つけなければなりません。
 非常に疲れます。

 で、自分のデスクワークは時間外になってしまうというわけです。
 元々メンタルが弱い私にそういう席を任せることが異常だと思いますが、サラリーマンは紙きれ一枚でどこへ飛んでいくのか分かりません。

 あと11年、傍ではなく、自分が楽したいと切に願います。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 失われた時 | トップ | 蓋付きスケルトン懐中時計 »
最新の画像もっと見る

仕事」カテゴリの最新記事