ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

慣習から抜け出せ!

2016-04-24 09:14:13 | 農業

 なんせねぇ、今成農家だから、見習い農家だから、30年経ったって言ってもそう。あっち行って聞き、こっち行って教えを請い、先輩からはアドバイスをもらい、師匠からはご託宣をいただいて、なんとかかんとかやり過ごしてきた農業だ。お教えには忠実に!これを大切にしながらここまでやってきた。

 だが、待てよ、言う人によって違うこと言ってる?!とか、それやったら失敗した?!なんてこともちょくちょく出て来て、ここは一つ、自分の経験と頭で取捨選択しなけりゃわかんねえぞってことに気付いた。

 例えば、育苗に使う土だ。雑草の種が入ってるとまずいし、PH調整とかあっから、市販の焼成培土を使う、なんてのも、言われるままにやってきたが、昨年、機械屋さんに言われたのは、そんじゃダメ!田でも畑でもいいから、自然の土を使わねば、ってこと。おいおい、どっちなんだよ?我が家で使うポット育苗箱だと根と土がぎちっと一つに固まらないと田植えが上手くいかないって説明、なるほどなるほど、それは確かだ。それに、買うより自賄いした方が経費が安く済むに決まってる。よしっ、今年は機械屋さんに軍配上げて、畑土を育苗に使ってみよう。

 最初から全部変えるてのも、心配だから、半分は従来通り焼成培土を使い、半分を山の畑の良い土を使うことにした。てことで、13袋は購入、残り12袋分、240キロ分を畑から調達する。山の畑、雑草は多いが石が少ないしよい土だから、ここだな。ビニール袋に20キロ入れると高齢者仕様でなくなるので、14.5キロ入れて20袋堀上て運んだ。でも、重い!いい加減うんざりして、お終いの方は、10キロあるかなしかの手抜きになった。

 このままぼかしや燻炭と混ぜるわけにはいかない。少ないとはいえ石もある、土の塊もある。こんなものそのまま使えば、ポットが詰まってしまう。ふるいで石と土塊を取り除く作業を行った。

 木製の大きなふるいを鉄パイプを軸に転がして、土をふるう。作業効率を上げるため、下はキャリーの荷台だ。見れば、ふるいには「野菜」って書いてある。そうかそうか、これ、赤湯園芸高校が廃校になるときにもらってきたものだった。30年前の話しだ、いやぁ、ずいぶん活躍してくれてるもんだなぁ。その他剪定ばさみとか、のこぎりとかもらって使っている。道具ってやつは大したものじゃないか。

 土の入った重たいビニール袋を持ち上げ、ふるいの上にあけ、ふるいを揺する、結構な力仕事だ。腰に来る!20袋ふるい終えたところでダウン!昼休み昼休み。気を取り直し午後から20キロずつ計って袋に入れなおし、作業完了!経費削減てやつはなんともきついもんだ。ぼかしと燻炭の計量も済んだし、これで土交ぜ作業の準備がすべて終わった。さてさて、畑土を使うという今回の新趣向は、いかなる結果になりますことやら。

 そうそう、機械屋さんからのアドバイス、プール育苗で根を箱の外にはみ出させない工夫、下に寒冷紗を敷くといいって言うんだが?信じていいもんだか?農家の一工夫、いろいろあるもんだよなぁ。

コメント
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