ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

まるごと使いきる!甘夏の正しい食べ方

2016-04-17 09:54:49 | 暮らし

 水俣から甘夏が届いた。あっ、これ2か月前の話しだから、おかしいぞ季節が合わん?なんて詮索せぬように。

 水俣病の患者さんが、チッソの毒で痛めつけられた身、農薬など使えるものか!と無農薬で栽培している甘夏だ。もうかれこれ30年近くはもらってるかな。川西町町長の原田さんが、若い時から続けてきた支援活動の一環として取り寄せているものを分けてもらっている。以前は活動に共感して、我が家も数箱とっては、あちこち配ったりしてきたが、さすがに高齢世帯、身の丈に合わせて1箱15キロで勘弁してもらった。

 それも今年は持て余し気味、酸っぱいものの苦手な僕一人となって、一向に減らない。箱の中のミカンは少しずつ元気がなくなってきている。うーん、これはいかん!せっかくの地の恵み、労働の賜物、このまま無駄にするわけにゃいかない。よしっ!てことで、保存食として加工することにした。

 まずは、マーマレード。今年は、今までのやり方を変えてみた。一つひとつ4つ割りにして、種を除き実を袋から取り出して砂糖と煮詰めそこに外の皮、3度ほど湯でこぼして苦みを抜いたもの、の千切りを加え、さらに煮込んで仕上げ、これがこれまでの作り方。今回は、袋も一緒に煮込んでしまうことにした。もちろん、火が通ったところで、フードプロセッサですりつぶす。後から加える外皮も細かく切って口当たりを良くした。

 仕上がりは、これまでのものとはまるで別物。固くしっかりとしたものに仕上がった。袋の中にペクチンが多いからね。色も透明感は失われ蜜柑ジャムみたい。ちょっと残念かな?刻んだ外皮は、ほとんど目につかないようになって、これ、マーマレード?って外観になってしまったが、食べてみれば皮のほろ苦さと口当たりはしっかりと残っている。見かけはマーマレードから込みだしてしまったけど、食べてはこちらの方が数段上だ。マーマレードって思わなきゃいいのさ。

 外の皮すべてマーマレードに使うわけじゃない。そんなことしたら、皮の煮ものになっちまう。余った皮は濃いシロップで煮てオレンジピールを作る。ストーブに乗せておけば楽ちん楽ちん、とついうっかり煮すぎてしまった色が悪くなってしまった。これを取り出し後は乾燥させてグラニュー糖にまぶせば、いいおやつになる。もちろん、菓子材料にもばっちりだ。

 残った煮汁、どうする?甘いし蜜柑の味も香りも染み出している。捨てるなんてもったいない。生食用にとっておいた甘夏から実を取り出しそれを加えて甘夏蜜柑ゼリーを作った。これはいい!10個ほどできたので、冷蔵庫入れて、しばらくは楽しめそう。

 と、まあ、こんな具合に余すところなく使い切り、食べ尽せる、って得々としてしていたら、あちゃっ!オレンジピール、カビ生えてる!乾燥途中、ほこりをがかぶらないよにとラップで覆ったのがまずかった。ああ!もう、初歩的なうっかりミス!せっかくおいしくできたっていうのに、がっかり!そして、甘夏よ、ごめん!ぜんぜん、正しくないよ!

コメント (2)
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