blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

お客さん気分?

2013-01-10 21:13:59 | 日記
昨年の12月からわが部署にやってきたT氏については何度か書いている。
もうかなりのお年なので社会人としては長いものの、現場仕事は初めてのようである。
まるまる1ヶ月経った今の状況は、一言「ドンくさ!」というところだ。

新しい環境に来てから日が浅いうちは、誰でも果たして何をやっていいのだろうと戸惑うものだ。
そこを考慮には入れるにしても、氏の行動を眺めているとしょっちゅう「止まる」ので困る。
もう30年以上社会人をやっている人なら、何をやっていいか分からない時は周囲の誰かをつかまえて指示を受けに行くことくらいはできるはずだ。
しかし、放っておくと何となくその辺をウロウロするばかりで自分から何かをやろうとはせず、どこかから声がかかってやっと動き出す感じである。

わが部署は研究施設ではないので頭を抱えて悩むような仕事も時間もない。
何も考えないでできる仕事でもないが、現場だからとにかく体を動かして自らの感覚にしみこませる部分も多い仕事ではある。
わが部署に来て「現場仕事初体験」というのは何もT氏ばかりではなく、私も含めそれぞれがほぼゼロからスタートし、いろいろな経験をしながら、仕事そのもの、そして自分の判断で館内の適切な場所に行ってフォローし合うことを覚えた。
そのおかげで忙しい毎日が回っているのであり、カチコチにマニュアル化されずある意味自由に動けるところがわが部署の良さの一つではある。

そんな部署にあって、T氏のようないかにも「指示待ち」のような態度だと早晩苦しい状況がやって来る。
同じミスを何度もやって、まわりからは毎日のようにゴチャゴチャ言われて、本人にはかなり気持ち的な疲れはあるだろう。
ただ、まだ周囲が結論を出すのは早く、今月あるいは来月くらいまでは様子見というところで、何でも吸収するなら比較的仕事が落ち着く今の時期が大事である。
反対にそこを過ぎて上達が今ひとつとなった時にはまた周囲の見方が変わってきてしまうものである。

本人には何でも理屈で解釈したがる傾向があるようだが、文字通り体で覚えることもこれからは必要だろう。
感覚という言葉は、何も動物的な運動神経やセンスばかりを指すのではない。
まわりの状況に気を配って、様々な場面でどう動けばいいのか、その場その場でスッと体が反応するようになってくれば、だいぶ感覚が身に付いてきたということになる。
今の環境で仲間と認められるようになっていくには、評論家や解説者ではダメである。
全員がプレイヤーであるから回っているので、まだある意味お客さん的に職場を眺めているうちは氏にとってつらい毎日になるのだと思う。

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