blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

3月を振り返って

2023-03-31 22:22:39 | 月末振り返り
毎月最終日はその月を振り返る。
桜がかなり早く咲き、3月最終の週末はあいにくの天気だったので、富山市中心部あたりはもう見ごろは過ぎたかもしれない。
幸いにしてこの土日は好天になりそうだから、少し山手に向かってみて、ちょうどよい感じの木に出会うことに期待をかけてみる。

新しい現場に移ってからひと月半ほどが過ぎた。
まだまだ慣れているとは言い難い中でも外に響くようなミスは今のところ出していない。
何を怖がっているのか知らないが、我が社ではミスは「あってはならないもの」であり、月のアタマから来たばかりのシルバー人材の皆さんにも「間違うな、間違うな」という指導の仕方ばかりしている。
全くの初心者に向かってあまりに酷だろうとは思うし、監視されてまで仕事をしたいとは思わない向きは半年という契約期間を待たずにサッサと逃げてしまう危険がある。
できないのは初心者だから当たり前であり、できないからといって怒りつけながら仕事をさせているようでは、仮に半年もったとしても来年また来てくれるかと言えばかなり怪しい。
昨年から何一つ進歩もなく、使えるものは何でも使えという接し方をするから毎年毎年違う人が来ることになってしまう。

私自身は現場が変わったからと言って特に今までと進め方を変えているわけでもなく、その必要もそもそもないので余計なプレッシャーとは無縁である。
物量的には以前の現場よりも少ないので、忙しい月火あたりでも拍子抜けするほどである。
大きくは建屋が2つあって、それぞれの1階と2階で計4つのフロアを行き来するためか、フォークリフトに乗りっぱなしという感じではなく歩きの作業もかなり多い。
設備も古いので不便さを感じることもままあるが、歩きが多い分なのか最近は体重がみるみる減ってきている。
いわゆる標準体重(身長ー100の数値に0.9を掛ける)までは無理でも、身長ー100は見えてきた。

今の現場は、ロクな会話もなかった以前の現場よりは多少でも会話があるだけマシとは書いた。
しかし人間とは欲なもの、毎日の話題にあまりにも変化がなく中身は時代錯誤も甚だしい下品なものばかりなので以前とは別の意味で疲れを感じる。
申し訳ないが、およそ生物としての欲望丸出し、何のひねりもなくオブラートにすら包まないむき出しの会話というのはおよそ人間というよりはケダモノどうしの会話と言われても仕方がない。
国の今後を憂えての憲法論議の場をサルだ蛮人だと言って炎上中の某野党議員がいるが、この世に野蛮人なるものがいるかと聞かれれば間違いなく私のそばにはいるという答えにはなる。

その下ネタ大魔王のような某ベテラン氏も今日は静かだった。
わずか5人という小勢の現場、くだらない話に何となくでも相手はする2名がどちらも休みだった。
下ネタを言いたくて言いたくてたまらなくても、私を含めて相手にしない人間しか周りにいなければいくらがんばってもムダである。
ダラ(富山弁でバカアホの意)の一つ覚えで日頃下ネタばかり言っている人間は、イヤイヤでも相手をしてくれる人間がいない時にはあまりに惨めであり哀れである。
何とか別の話題を探そうとはするものの、下ネタが通じなければ天気や野球といった当たり障りのない話しかできない。
突破口を開こうとしてか季節の植物の話題を振ってきたものの、残念ながら私は植物には疎いのでナマ返事しかできず会話にならなかった。

会話とは聞いてくれる相手がいてこそ成り立つものであって、話を聞いてくれる相手を増やすには広く薄くでもいいからいろんな知識を蓄えておく必要がある。
必死になって話題を探そうとしたところで残念ながら70年近く生きてきていても蓄積や見聞があまりに薄いことが今日の時点でよく分かった。
自分が見聞きしてきた狭い狭い世界からのモノ言いしかできない人間の言うことには説得力のカケラもないというものである。

泣いても笑っても今の現場での仕事は当分は続くことになるので、下品な人間たちとは適度に距離を取り仕事だけは破綻しないように接していけばよい。
4月以降も心配なことは何もない。
新しく入ってきたからと不必要に足を引っ張ろうとするような蛮人にはこれまでにも出会いすぎていて、それらの経験から彼らの考えることなど手に取るように分かる。
陥れたつもりが逆に陥れられて黙りこくるしかなくなりうろたえる人間を鼻でせせら笑う日もそう遠くはないのだろうと思う。

春本番

2023-03-18 19:52:50 | 休日
※写真は七尾城址(石川県七尾市)からの七尾市街の展望。

今年は暖かくなるのがたいそう早く、いつもなら3月の真ん中あたりで発症する花粉症もずいぶん早めに襲ってきた。
できる対策はしているが、敷地内によりによって大きな杉の木が数本あるという最悪の環境下で今年は相当苦労している。
春本番となってきたのはいいが、これだけは何ともしようもなく非常に悩ましい。

さて、その新しい現場に入って早いものでひと月が過ぎた。
相手にする製品の種別が多く文字通りの細かい作業も加わる中でも、幸いにして大きな事故やミスは出していない。
現場は違っても作業の基本は同じで、以前と同じようにやって間違っていないのだから周りがどう言ってこようとそこは譲る気はない。
むしろ、言葉にこそ出さないが「よくそれで間違わないな」と思うような他人の無手勝流の進め方に遭遇して、半分は言葉を失っている現状である。
ただ、以前の現場のように巧みに(あるいはバレバレで)仕事から逃げる人間がいないことは救いだ。
毎日の話題がその日の弁当のメニューと下ネタと自慢にもならない自慢話の繰り返しで私にとってはノイズそのものの環境ではあるのだが、さしあたりあからさまに仕事をしない人間がいないだけマシである。

仕事をしない、と言えば、我が社の正社員様たちは本当に仕事をしない。
イザという時にさせればできる実力があるのかと言うとこれもかなり怪しい。
我が現場の監督者である若い社員君は、私からフォークリフトを習っておきながら、危険な扱いを注意しても「いいんですよ」と逆ギレするなどプライドだけはエベレストよりも高い。
たかがザイゴ(富山だけではないかもしれないが田舎の意)の会社の正社員であるというだけで特権意識のようなものすらあるようだから、3月からやってきたシルバー人材センター経由の年長の作業者にも腕組みをしながら仕事を教えるということになってしまう。
彼の上司である現場リーダー氏も態度としては同じなので、上が上だから下もそうなるわけである。

実地や現場は正社員以外、管理監督は正社員という構図は今に始まったことでもないし、業種によるわけでもない。
小売りの店舗の店長なら4つか5つも店舗を任され、各店舗の帳簿をチェックするなどに精いっぱいで現場の作業など覚えるヒマはない。
そういう体制にすれば儲かることを各企業が覚えてしまった以上、このような構図が簡単に変わるとも思えない。

正規非正規分け隔てなくと口では言いながら、非正規に対して異常なまでに横柄、尊大、居丈高な態度を取っても、場合によっては腕力により実害を及ぼしても我が社の正社員様たちは何の処分もお咎めも受けない。
社員どうしはミスが起きても「まあまあ」で終わるが、非正規がミスを出せばこれでもかとばかりに詰められる。
どこに問題があるのか、本当のところは分からないが、どうも「人間がやっている以上ミスは出るものだ」という認識が極端に薄い、裏返せばミスを極度に恐れる雰囲気が今はあるのではないか。
そうでなければ、本来現場をより良い方向に持っていくべき立場の人間が、どう見てもミスにしか映らない出来事をかたくなに否定したり、時には隠ぺいしようとしたりはしない。
日頃ふんぞり返って我々に接している分、自分たちがミスを犯した時のバツの悪さがあからさまに態度に出てしまうのは、見ていて哀れとしか言いようがない。

我が現場リーダー氏は二言目には「ミスが起きたら俺たちがサビ残で詰められる」と口にする。
ミスが起きて原因を追究されるのは当たり前の話であって、当事者に代わって責めを負うのはその分「もらっている」以上仕方がないことである。
原因究明の時間がサビ残になることは明らかに法令違反であって、これはミスとは次元が異なるから会社に意見すればいい。
サビ残で詰められるから現場はどうかミスだけは出さないでくれという態度で接してこられると現場には逆に圧力となる。
無用な圧力は無用なミスを生み、そのたびに現場はお説教に時間を取られる。
管理側の社員様と作業側の非正規の面々との溝は深まる一方となり、まさに負のループそのものとなる。

我が社の社員様が仕事をしないのは、ひとえに自分たちがまかり間違ってもミスの当事者にはなりたくないという逃げの気持ちからであろう。
ミスを恐れて現場に出なければ確かにミスはしないだろうが、それでは甲子園のスタンドでメガホンを振っている万年補欠の選手と同じだ。
それでも今の段階で記録に残っている直近のミスは、とある祝日で非正規メンバー抜きで作業した日のものである。
日頃慣れている非正規のメンバー抜きでは精度の高い仕事ができないことが如実に現れているのだから、非正規の多能化などとほざく前にまずは自分たちのレベルを上げる努力をすべきであり、それがイヤだと言うなら少なくとも管理者の地位から降りていただくか、いっそのこと会社から去っていただくのがいいのだろうと思う。

マシはマシ

2023-03-07 20:48:03 | 日記
例月の振り返りをすっ飛ばしてしまうほど、ここ2週は新しい環境に慣れるのに必死だった。
3週目に入った今もそれは変わらないが、以前の現場と比較して明らかにヒマなのと、曲がりなりにも会話があるだけ気分的にはラクである。
それでも3週も経てば最初は見えなかったものがだんだんと見えてくる。
所属する人間についてもそうだし、会社としての今の現場の位置づけのようなものもそうだ。

2つの現場に共通して高齢化が進んでいるので、年齢的な制約から今年限りで終了、もしくはいられてあと2年か3年という人が合わせて3人くらいいる。
今はそういったベテラン勢が中心になって現場を回しているものの、やがてはその人たちもいなくなる。
時間的に急を要するのは今の現場なので、私が急遽移った理由もそこにある。

せっかく現場が2つあるから、1つしか知らないよりはどちらも知っていた方が得である。
以前の現場では、1年あまりの間にさんざん大暴れして誰も近寄ってこなくなったため、半分以上は「厄介払い」的に追い出されたのだとは思うが、どちらの事情も知るとかどちらの現場の作業もできるとかになって損なことは何一つないし、以前の現場はロクな会話もなく暗い雰囲気だったため個人的にはちょうどよかったと言える。

今の現場は何でも話せる雰囲気なのは大変けっこうなことなのだが、会話の中身がお世辞にも品があるとは言えないものも多く、中にはただただウンザリというしかないものもある。
あらかた誰でも知っていそうなことを自分だけの知識のように吹聴するとか、個人の感想に過ぎない事柄を延々と演説するとか、およそ聞くに堪えないので無視するのが一番である。
今までもさんざん出会ってきた「心に穴があいた人」はどこに行ってもいて、手段は違っても本人たちはその穴を埋めるのに必死で周りのことがまったく見えていない。
汗が出るほど熱弁したところで聞いている方には何の影響もないどころか、貴重な休憩・待機時間を不快にさせていることに彼らが気づくことはない。

私という人間のついでにかどうかは知らないが、以前の現場に置ききれなくなりあぶれてしまった製品が大量に今の現場に押し付けられてしまっている。
あくまで管理者氏の考え方ではあるが、私から見て以前の現場が主で今の現場が従のような扱いになっているように見える。
わずかな距離とはいえ、現場どうしは少し離れているのでこちらには偉い人はほとんど来ないからこの点でもラクではある。
私が以前の現場にいた時は今の現場にちょくちょく顔を出していたという管理者氏も、私が移ってきてからは全くと言っていいほど来なくなった。
それはそうだ、何を言っても腹の内を見抜いてその場でひっくり返してくる人間(=私)がいるところに行くのは気が進まないだろう。

モノは一流ヒトは三流と言わざるを得ない会社にあって、アタマを抱えるような事態は毎日のように起きるしこれからも起きるだろう。
しかし、地場優良企業様の正社員様はいわゆる「上級国民」であろうから、私のような下級国民より仕事ができなかったところであまり深刻には考えない。
非正規社員と言い合いになり力ずくで突き飛ばしてケガを負わせてもクビや左遷になるどころか何の処分もされない「正社員天国」ではそれこそ毎日がウンザリの連続であろう。
さりとてまだまだ現役で働きたいし働かなくてはならない身、どこかで折り合いをつけるよりない。
あまり過大な期待をしたところで裏切られるだけなので、これからもあくまで自分が納得いくように日々の仕事に励んでいきたい。