blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

2月を振り返って

2010-02-28 22:06:30 | 月末振り返り
毎月最終日はその月を振り返る。
ほかの月よりわずかに2日か3日短いだけなのに、毎年のことながら2月というのはあっという間に終わる。
そんな月の最終日は、五輪の終わりと津波のニュースで過ぎていった。

1月の終わりに「今年の残りはもう少しマシに過ごしたい」と書いたが、その残りのうちの1ヶ月がまったく無為に過ぎてしまった。
懸命に努力はしたものの、仕事の縁に恵まれなかった。
1件だけ残っている話はあって、3月に入って早々に何らかのメドが立つかもしれないから、気持ちを切らさないでもう少し辛抱しよう。

対人コミュニケーションに難がある私は、2社目にあたる旅行会社を辞めるときに「あまり人と話さないでもいい業種に行けばどうか」と言われた。
例えば製造関係などという話であったが、残念ながら私は手先が不器用なために仕事として求められるであろう作業スピードが絶対的に足らない。
これは思い込みで書いているのではなく、富山市内にある「障害者職業センター」というところで実際に客観的な検査を受けてあらためて実感したことである。
平均を100とすれば70程度というのが私の「手先」の実力だ。
黙々とやれるのはいいにしても、仕事として貢献できなければどうしようもないだろう。

人と話すのが苦手そうだから販売・接客系はダメだろうと言われ、かといって作業系では致命的にスピードが遅いとなると、いったいどういう系統の仕事がいいのだろうと思う。
一つの手がかりとして、短い期間ではあったがテレビ売り場に立っての商品説明というのは刺激があって楽しかった。
かろうじて「店舗での受け身の接客」くらいは何とかなるのかもしれない。
まったく見込みのない人を振り向かせるのは無理でも、半分サイフのひもがゆるんでいる人を何とか買ってくれるまで持っていくというのは、私のような人間でもギリギリ間に合ったようだ。
ただ、あくまでもギリギリであって、やはり向いている仕事だという実感は得られなかった。

この世の中で「コミュニケーション力」というものが最も大切ということになると、私のような人間はどうやって生きていけばいいのだろう。
本当は人生のどこかで身につけておくべき何かを「置き忘れて」きたのかもしれないが、今から幼い日々に戻れるわけもない。

希望と絶望をちょうど半分ずつ抱えながら月をまたぐ。
長い冬の先には果たして何があるのだろうか。

スカパーもワイドで

2010-02-27 23:02:56 | 日記
五輪のショートトラックが今日ですべて終わった。
小さなリンクでのせめぎ合いだから仕方がないだろうが、それにしてもオーノ選手(アメリカ)が滑るときには必ず何かが起こる。
今日は500mで自らが失格を食らい、恐らくは本人最後の五輪での最終レースは残念なこととなった。
それでも、五輪で通算7個のメダルという記録が価値を失うものではない。

昼食をとってしばらくした頃に部屋のインターホンが鳴った。
自室には小さなモニターが付いているので見てみたら、先日頼んでいたスカパー!HDのチューナーの配達であった。

自室はブラウン管ながら16:9のワイド画面であり、地上デジタルは広い画面で見ることができていたが、スカパー!は「左右に黒帯」が出た状態の4:3画面で見ていた。
解決するにはHD対応チューナーに取り替えるしかなかったが、買うとなるとけっこうな値段がする。
そこで、レンタル料が半年ほど無料というキャンペーンを利用して、スカパー!HDのレンタルプランに申し込んでいた。
アンテナはそのままでよく、チューナーを今まであったものと替えるだけだから接続もすぐに終わった。
HDチャンネルだけながら、半月ほど無料で体験できるので、よくよく吟味をしたい。
地上デジタルチューナーも積んでいて、レスポンスもまあまあいいほうだ。

バンクーバー五輪はもう終わってしまうが、五輪放送は地上波が中心であった。
しかしこれからの季節はプロ野球が始まるし、夏にはサッカーのワールドカップもある。
プロ野球は年々地上波での放送が減って、巨人戦ですらなかなか見ることができなくなった。
今は、普通に野球を楽しむためにはCSが必須の時代である。
CSなら試合終了まできちんとやってくれるし、かなり偏った放送も見られるからある意味おもしろい。
幸いにして、野球を扱うスポーツ系のチャンネルが3月の頭からほぼすべてHD化される。
これからは広い画面で野球を楽しむことができる。
サッカーはまったく詳しくないが、ワールドカップサッカーも全試合ナマでHD放送のようだから、これまた楽しみだ。

たまたまキャンペーンに引っかかったとはいうものの、費用をかけずにこのタイミングで導入できたことはよかった。
今のところテレビはブラウン管、録画機器もハードディスクすらないDVDレコーダーだから「ハイビジョン画質」で見たり録ったりできるわけではなく、とりあえず好きな番組を「広い画面」で見られるようになっただけである。
それでも広くない部屋、そんなに大きなテレビも必要なく、録画もひんぱんにはしないからしばらくはこれでいいだろう。
ブラウン管テレビも液晶の下位モデルと比べると動きには強いから、スポーツ観戦にはむしろよい。
音もけっこう厚いから悪いことは全然ない。
今は大きな出費はできないし、段階を踏んでいくことにしよう。

思わず本音が

2010-02-26 23:43:04 | 日記
全世界の注目を集めたと言っていい女子フィギュアのシングル。
キム・ヨナ選手(韓国)が圧倒的な点数を叩き出して優勝し、日本期待の浅田真央選手は銀メダルながら本人は泣くばかりであった。

五輪の舞台で、彼女しか飛べないトリプルアクセルをすべて成功させながら大差で敗れた浅田選手には同情の声も多い。
ノーミスのキム選手と比較して、シロウト目にも明らかなミスが2箇所あったことから、この時点で金メダルはないと思ったものの、20点近い差が付くような演技であったとも思えなかった。

特に競技を実際にやっている方々からすると、難度の高い技についてそれほど評価の対象にならない現状の採点方式には大いに不満があるようだ。
男子の銀メダリストであるプルシェンコ選手(ロシア)があえてヒール役を買って出てまで疑問を投げかけたことは皆さんもよくご存知だろう。
そのあたりのことは、いみじくも今日の実況の刈谷アナ(NHK)が「キム選手サイドは今の採点方式を最大限利用して・・・」と思わず口にしてしまったことからも明らかだ。
あとで「生かした」と表現を修正したが、キム選手サイドのほうが「傾向と対策」をよく分かっていた。

ただ、日本人として忘れてはならないことは、4年前のトリノで荒川静香選手が同じように「勝つための構成」を練りに練った結果金メダルを取ったという事実である。
さほど技術的に飛び抜けたものを持っていなかった彼女の金メダルに日本中が狂喜したことを考えると、かなり異常な点数の出方はしたとは思うが、今回「勝つことに徹して」優勝したキム選手サイドを批判するのは少し行き過ぎとも思える。
いくら隣国のライバルとは言っても、半分は嫌韓感情まじりとも思えるバッシングはよくない。
大舞台でノーミスということ自体はそれだけですごいことだろう。
キム選手自身は、韓国人民の過剰とも思える期待を背負っていたわけで、ロボットとも評されるクールな選手が演技終了後に見せた涙は意外にも思えた。
あれが作為的なものなら、相当な役者だろう。

男子の優勝者であるライサチェック選手(アメリカ)はヒザに古傷を抱えていたというし、キム・ヨナ選手は慢性的に腰に不安があってフリーを乗り切るスタミナが唯一の不安とされてきた。
そんな状況で「フリーの持ち時間ををしっかり滑り切る」戦略がしっかりできていたのだろう。
いくら緻密な戦略があっても本人がそれを実践できなければ終わりだが、両者ともとりあえずは完璧にこなしたから金メダルがあったのだと思う。
三回転半にこだわって成功させた浅田選手はもちろん素晴らしいが、心身の負担がそこに行き過ぎて中盤のミスになったのかもしれない。

今大会はメダルの数こそ4つとなったが、金メダルとなるとあと3日ではかなり厳しい状況になってきた。
みんなが狙ってくる中で頂点に立つには、ここ一番の「爆発力」とある意味での「したたかさ」も必要なのかもしれない。
クリーンに戦うことは日本人らしくてよいのだが、最高の結果が出て国が最高に盛り上がるのもまた事実なのだ。
今の政権も、仕分けでスポーツ関連予算の削減などと言っていないで、むしろ、ただでさえ失墜ぎみの日本という国家のイメージの向上という大きな視点で考え、もっと選手強化にお金を使う方向に行くべきだ。
そういう点は、韓国や中国、あるいはロシアあたりと比較して決定的に劣っていると思うのである。

小窓が気になった

2010-02-25 23:56:16 | 日記
NHK総合テレビの五輪放送は、日本と17時間という時差の関係で、夜の時間は「ベストセレクション」と称して現地では前日にあたる競技のダイジェストを放送している。
朝方や昼間は局アナさんで固めているが、この時間帯だけは工藤・鈴木の両アナに混じってタレントのベッキーさんがメンバーに入っている。
私自身は、せめてNHKはタレント起用はやめてほしいと思うが、すでに起用されているものは仕方がない。
彼女自身は、若いのにずいぶんと段取りの上手な人だなとは思っている。
スポーツキャスターは初めて、専門家でもないから通りいっぺんの発言しかないものの、1人でテンションが上がってしまっている感じもしないのでイライラすることはない。

今回は彼女そのものについてではなく、放送の中で気になったことがあったので書いてみる。
今日の放送では、注目が集まっている女子フィギュアスケートのショートプログラムを時間をとってやっていたが、民放のバラエティーなどでよく見る「小窓」が出てきた。
業界で正確に何と呼んでいるのかは知らないが、スタジオの人間がVTRを見ている時の表情を映すための小さな画面、と書けば分かっていただけるか。
NHKの番組ではこれまであまり見られなかった手法だと思うが、演技のVTRの途中から小窓が出てきてコメントが始まったのはややいただけない感じがした。
時間枠はたっぷりあるのだし、タレントのコメントなど所詮素人の感想レベルなのだから、せっかくの五輪の演技のVTRはじっくり見せて、発言はその後でも良いのではないだろうか。

民放がよくやる「感動秘話」系の番組では、VTRの途中から「小窓」の中で出演者がそろいもそろって涙を流すところが映る。
出演者の涙がウソっぱちだなどという気はさらさらないが、せっかくの感動的な内容が「小窓」があるせいで、かえってワザとらしさというか感動の押し売り的な感じになっていなくもないように思う。

今日の「ベストセレクション」は、浅田真央選手とキム・ヨナ選手のSPの滑りをあえて実況・解説の音声をカットして流したのはファインプレーだったと感じた一方、民放的な手法が一部混ざってしまったのが残念だった。
五輪放送はワイドショーやバラエティーとは違う。
最上の国際大会ということを考えれば、むやみに軽い雰囲気の放送にはできないはずなのだが。

快晴

2010-02-24 23:17:40 | 日記
寒いうえに雪も多かった今年の冬ももうすぐ終わろうとしている。
昨日あたりから素晴らしい晴天が続き、今日はコートを着ないで外出した。
明日の最高気温の予想は20度だから、もう2月という雰囲気ではない。

三寒四温というように、3月に入っても急に寒くなったりする日はあるだろう。
ただ、ここ数日で相当地面が暖まっているので、多少冬型になって雪の予報と出ても、地表では雨になるパターンだと思う。
普通タイヤに替えるにはまだ早いが、そろそろ心の準備はしておいていい。

ここ北陸の地では3月ともなればほぼ「春」と言っていい感じになるが、かつてわずかの期間ながら仕事で行っていた北海道はかなり事情が違う。
冬用のタイヤに替えたのはちょうど私の誕生日に近い11月の初頭で、普通タイヤに戻したのは4月の終わりくらいだった。
北海道は「半年が冬」と言っていい。
私がいたところは太平洋に面した苫小牧市だったので、夏でも25度がせいぜいで、営業車にはエアコンの「冷やすほう」は付いていなかった記憶がある。
本州的な感覚で言う「真夏」を体感できる時期はなく、冬以外の半年は「いい季節」が続くという感じだった。

苫小牧といえば王子製紙の企業城下町でもあり、アイスホッケーのチームもある。
市内には「白鳥(はくちょう)アリーナ」という素晴らしい施設があって、スポーツ好きの私は何度か日本リーグ(現アジアリーグ)の観戦に行った。
リンクの氷を保全するため場内はそれほど暖かくはないが、座席に暖房が付いていて快適に観戦できた。
私はまったくのシロウトだが、やはり本場、目の肥えたファンが多くいて勉強になったものだ。

ちょうどその頃は雪印のチームが廃部になるシーズンで、最後のホーム戦を見に札幌まで行ったこともある。
相手は王子だったのでどうしてもそちらに肩入れする気持ちはあったが、試合は確か雪印が勝ったと思う。
前身の長沼組を含めて長く札幌で愛されたチームを惜しむように多くの観客が入っていたのを思い出す。

心身の不調に悩まされ、北海道での生活は実質1年もなかった。
いい思い出と言われると「なかった」と答えざるを得ないが、北海道という土地には何の恨みもない。
かつてお世話になった職場は今はどうなっているだろう。
私が去ってから9年近くになるから人もほとんど入れ替わっているだろうが、1度足を運んでみてもいいと思っている。

ゾロ目の日

2010-02-22 23:01:23 | 日記
今日は平成22年2月22日である。
「2並び」は今月の2日に続いてだが、いよいよこれより先は「平成33年3月3日」までないことなので貴重といえば貴重だ。

ニュースでも、郵便切手や駅の入場券を求める人々のことが紹介されていた。
婚姻届あたりもこういう日はかなり件数がアップするようだ。
結婚記念日というものが忘れられやすいことの裏返しといってはやや意地が悪いか。

今日に関して特にこだわりは持っていなかったが、安上がりな記念品として最寄りのJRの駅の入場券を1枚買った。
1枚140円、お守りの代わりにもならないかもしれないが、私にしては珍しく時流に乗った(?)行動だ。
この券を自分でずっと持っているかも分からない。
母親の誕生日が2月22日であることから、文字通りささやかなプレゼントとしてあげてもいい。

これだけなら今日はわざわざ記事を書かなかったかもしれないが、本欄の編集画面に「ブログの開設から1111日」という文字があった。
偶然ながら、本欄のほうは「1並び」の記念日だった。
そんな日数まで数えてくれているというのも有難いといえば有難い。

それ以外は取り立てて変わったことはない日だった。
これから数日は暖かい日が多くなるようだ。
2月も早くも最終週、春の足音が少しずつ近づいているようである。

ラージヒル決勝

2010-02-21 19:29:10 | 日記
体質的に「ロングスリーパー」である私は、日々の健康もまず睡眠が基本になっている。
健康に関するどんな努力や工夫も、睡眠不足ひとつですべて台無しになってしまうこともある。
各人に必要な睡眠時間というのは本当にそれぞれであり、4時間や5時間でも大丈夫な人はいる。
あくまで体質の問題だから、比較してどうこうという話ではない。

そんな私だから、いかに五輪といえども無理やり深夜や早朝に競技を見ることは少ない。
よほどライブで押さえたいと思うもの以外は後でダイジェストで見るようにしている。
しかし今日はジャンプの個人ラージヒル決勝があったので、4時前に起きて見ることにした。

今回の五輪では、いつものW杯よりもスタートゲートが低いことがまず話題になった。
ゲートが低いと当然助走は遅くなり、飛距離に影響する。
各選手がもらえるスピードは92km/hあたりで、最初のほうの選手はせいぜい110mくらいでバタバタと着地していた。
解説の方が言っていたが、速度の遅い中でいかに遠く飛ぶかの「技術」の勝負となった。

そんな悪条件ともいえる状況でも、上位に来る選手は130mを軽々と超え、1回目トップとなったアマン選手(スイス)はなんと144mを飛んできた。
素人目にはまったく分からないが、風の条件が急に有利になったわけでもないのに他を圧倒する距離を飛んできたのはよほど正確で緻密なものを持っているのだろう。

2回目は1回目よりもさらに1段ゲートが低くなり、上位でも大失敗する選手が多く出た。
速度が遅い中、しっかり飛ばないと距離が出ないというプレッシャーはランキング上位の選手さえ苦しめた。
そんな中、日本の葛西選手が、なんと2回目では全体の3番目の飛距離をマークして8位に食い込んだ。
前回五輪のあと、さらに上を求めてフォーム改造までやってきた成果がここ一番で出た。
「2本そろえていれば」とは誰でも思うが、いちばん悔しいのは本人だろう。
まだ団体もあるので大いに期待しよう。

2回目も結局アマン選手のひとり舞台、2本とも最長不倒だからほかの選手はお手上げだ。
本番のゲートがずいぶん低くなったのも、彼が練習でヒルサイズ超えを連発したからであり、試合の前からすでに勝利は確約されていたのかもしれない。
まだ無名の20歳のソルトレイクで二冠、その後の長い長い不振、そして今回28歳での二冠というのも、偉大であり珍しい記録だろうと思う。

わざわざ睡眠を削っても見たいと思ったのはやはりスキージャンプが好きだからだろう。
お金と余裕さえあれば、日本でいう正月前後の「欧州ジャンプ週間」に行きたいと思っているくらいだ。
これまでは、ある年の長野県白馬での夏季大会に行ったことが唯一のライブ観戦だが、まさに人間技とは思えなかった。
迫力は言わずもがな、競技時間もダラダラと長くないから、一度ナマでごらんになることをオススメする。

昨日の話

2010-02-19 21:14:44 | 日記
昨日のことになるが、富山県内某市に関係する団体の面接に行ってきた。
相変わらずと言ってはなんだが、やはり資格を生かす格好にはしたいのと、できるなら公に近い仕事がいいだろうという思いはあった。
私が経験した、あまりにも露骨な儲け主義が目に余った最近の環境が悪すぎたといえばそうかもしれないが、どんなに清新そうな企業でも、民間企業である以上は「損得」が優先するのは言うまでもない。
利益と本来の使命の矛盾というのは、どんな環境にあっても痛切に感じてきたところだ。

かつて私が在籍した旅行会社での話だが、入社したての頃に実質的経営者である当時の専務さんにわざわざ別室に呼ばれた。
何の話かと思ったら、「勘違いしてもらっては困るが、あなたの仕事はお金儲けだ」という内容で、話としてはそれだけだった。
それまで金融機関というところに8年ほどいさせてもらったから、民間企業の仕事がお金儲けであることは重々分かっている。
別室に隔離してまで伝えるようなことであったのか。
各人の名刺に「夢」とか「ロマン」とか、歯の浮くような言葉を並べているのは結局「騙し」ということになる。
おそらくは今でも地場でナンバーワンと言われる会社にしてこの程度である。

その前にいた金融機関では、店のトップである支店長からこんな話を聞いた。
「果物も会社も腐りかけがオイシイ」というのである。
業況の悪い会社は当然貸し手にもリスクがあるから金利はかなり高い。
あまり引き締めて倒産されると後処理が面倒なので、銀行としては「生かさず殺さず」が最も効率が良い。
細々とでもつぶれないで続いてくれれば、店としては高い金利を取り続けることができて儲かるということである。
「みなさまの」とか「地域と共に」などと言っていても、本音はこんなところなのだ。

商売など「いかに客を騙すかが勝負」と開き直られれば何も言えないが、「正直すぎるスーパー」が売り上げを急伸させていることが、とある経済番組でも出ていたことも見逃してはならない。

そういった、私企業における「ギラギラ」の部分をイヤというほど見てきてしまったので、今回はなるべく公に近い仕事ができるかもしれないということで話を聞きに行った。
私のような人間は、どちらかといえば地道にコツコツとこなす仕事がいいようだから、公的な仕事というのも悪い選択ではないように思う。
正直、その某市にはこれまでゆかりはなく「まったく知らない」同然なのだが、もしご縁があれば大いに勉強をして力を発揮したいと思う。

女子も続け!

2010-02-16 20:40:54 | 日記
今日はスピードスケートの男子500mで日本チーム初、しかも2人がメダルを取った。
いろんなアクシデントがあった中、W杯の上位を占める韓国勢を上回った結果は素晴らしい。
もっとも、金メダルを取ったのは韓国のモ・テボン選手だったが、もともと1000mが得意で500mでのランクは高くない選手だったようだ。
そういう選手が、ただ1人34秒台を2本揃えて勝ってしまうのだから五輪は分からない。

それにしても、1本でも35秒を切ってくればメダル圏内という状況に最初は「あれっ?」と思った。
国際スケート連盟(ISU)のサイトを見てみたら、男子500mの世界最高記録は34秒03である。
世界のトップが集まっている大会、それも室内リンクだけに表面的には低調にも思えるが、スピードスケートの世界最高記録は、どの距離もほぼ全てがカルガリー(カナダ)かソルトレイクシティー(アメリカ)で出されているものだと知った。
いずれも空気の薄い高地であり、世界を見渡して「高速リンク」といえばこの2つになるようである。
対してバンクーバーは、ほぼ海抜0mということで「ナルホド」となった。
もっとも選手の間からは一様に「重い氷」という評判はあったようだが。
競馬風に表現すれば「時計がかかる」リンクということになろう。

明日は女子の500mが行われる。
500mに出る日本選手で最もW杯で上位にいる(4位)のは小平奈緒選手なので、エースといえば彼女になるのだろうと思うが、マスコミの関心が5回目出場の岡崎朋美選手や、距離は違うが「超新星」とも言える存在の高木美帆選手にいっているためか、あまり大きな騒がれ方はしていない。
小平選手がどういう性格の選手なのかまでは知らないし、このことがプラスに作用するかどうかも分からない。
個人的には、大本命と目されるW杯首位のウォルフ選手(ドイツ)や、同2位の王選手(中国)あたりに肉薄できるとすれば彼女しかいないと思っているので明日のレースを楽しみにしたい。

今日のメダル2つという結果が、スピードスケート陣のみならず、他のチームにもいいきっかけとなってくれることを願うものである。

これが一発勝負

2010-02-14 19:56:40 | 日記
今日は注目の女子モーグルを観戦した。
永遠の中級スキーヤーである私には、コブコブの斜面を直線的に降りてくること自体が無理である。
ましてスキーをはいて空中で回るなどというのはとても人間技とは思えない。
その前提の上で書いていることをまずお断りしておく。

優勝したカーニー選手(アメリカ)はもちろん見事だが、銅メダルを取ったバーク選手(アメリカ)が今日の試合の主役だったかもしれない。
ある意味で波乱、そして優勝者の得点が26点台というハイレベルを演出したのは間違いなくバーク選手であったと思う。

バーク選手が、おそらくは本人の120%の滑りで25点台を叩き出したので、その後に滑った選手にはプレッシャーがかかっただろう。
その後の予選上位5選手のうち、2人もが転倒してしまったことがそれを物語る。
「100%出し切る」だけではタイトルが取れない状況になり、結果的にはリスクを冒してスピードを上げざるを得なかった。
その上で、転倒することなく27秒台で滑り切った選手3人がメダルを取った。
上村選手のタイムは全体の中で4番目、28秒88であった。
タイムが全てではない競技だが、もちろん決して遅くはなく、安全運転だったとも思わない。
雪ケムリがほとんど出ない洗練されたターンは間違いなくナンバーワンだった。

五輪のメダルはまたもならなかったが、07-08シーズンのW杯総合優勝、09年世界選手権二冠の実績が色あせるものではない。
外国のトップ選手がこぞって上村選手のカービングターンを必死で研究したというから、本人の順位以上にモーグル競技そのものへの貢献は大きいのだろうと思う。
高校生で出た長野五輪から常に注目を浴び、その間トップを維持し続けて4回の五輪を全うした上村選手には一言「お疲れ様」のみである。

大会の初っ端にして、あらためて五輪の「すごみ」と「怖さ」を感じている。
ショートトラックの男子1500mでは、メダル独占目前の韓国勢が最終コーナーで2人転倒のアクシデントがあった。
あと2週間余り、何が起こるのか本当に楽しみだ。