ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

テイスティングの季節

2018年09月14日 02時25分59秒 | ワインの事
そんな季節がある訳でもありませんが、ソムリエ協会的には呼称認定試験の一次試験が終わった今頃は「二次試験はテイスティングだぁ‼」とテイスティングの練習に励む人が増える季節であることは否めません。

そこでするテイスティングは「試験に受かりたい」気持ちですので、彼らにとっては必死のパッチの大騒動になるのです。


しかし、テイスティングは私にとっては「このワインをどう使うか?」の為ですし、ワインショップの人にとっては「仕入れるか?仕入れたとしてお客様にどう勧めるか?」であったり、場合によっては「寝かせておくべきか?今飲むべきか?」の見極めの為だったりします。

ですから試験が終わった後でも活きるテイスティング法を実践して欲しいと思っています。

「外観の中に隠された要素は何?」

「香りの立ち上がり、強さ、変化、葡萄にない香り・・・・」の中にある信号は何か?」

「酸はそういう役割で、タンニンの質と量はどうか?」

そういうことの分析を「デジタルに」することです。


品種当てに頭がいってしまうと、その途中を飛ばすのですね。


それとあるワインをテイスティングした際に「これがこの品種の特性だ」としてしまうと、他の産地のその品種を間違えることになります。

「その品種が、〇〇✖✖な場所で△な気候で育つとこうなのか?」です。

そうすると違う産地のそれを試した時に「最大公約数的」な性格が見いだせるかもしれません。

とはいえ、飲食店で使う場合は「だからどうなんだ」位に意味のないことであったりします。

だってお客様は「今飲んでいるワインが美味しく出されていればよい」のであって「品種個性を知らされてもそれが何?」と言われること請け合いです。

土地、品種、気候、造り手、時代、生産年からの時間経過、等々・・・


とはいえ試験に向かう皆さんには一所懸命にワインに向き合って頂き、次代を担うソムリエになっていただきたいと思います。

試験講座は私には出来ませんが、正しいテイスティングの方法くらいはお伝え出来ます。

但し、食事中や酔ってからのテイスティングはお勧めしません。

ニュートラルな時に頑張りましょう。



           樋口誠


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