ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

話すこと

2016年06月16日 22時38分20秒 | サービス
読むことは人を豊かにし、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする

フランシス.ベーコンの言葉です。


私は読むことは非常に弱く、よって豊かではありません。

書くことに関してはブログくらいですから「書いているうちに入らない」ですね。

ですから確かでもありません。


しかし「話すこと」は仕事の一部ですから、多分他の人より多いのだろうと思います。

これは自慢と取られると困りますが、過去から現在まで他人様の前でスピーカーとして話すことが多い方です。

その機会は前職のホテルの入社のタイミング、私の前のソムリエが他のホテルに移籍したり、たまたまバブルの上昇期に当たっていたり・・・

或いはブラインドテイスティングのコンクール的なもので「ビギナーズラック」(ほんとにそうなんです)で賞を頂いたり、等々のことがそうさせたわけです。

そうすると自然と慣れてきますし、もっと慣れてくると「慣れないように律する」ことも覚えます。


で、なんといっても「話すことは人を機敏にする」の通り、話すという外向きな矢印が聞き手にぶつかって返ってくる信号を見つけることも覚えます。
ベーコンさんがそういう意味で言ったのではないかもしれませんが、私の結論ではそうなんです。

ですので私の話には「ビッチリと書き込んだ原稿」はありません。

大まかなキーワードだけを数点書いてある、ってくらいが関の山です。

なぜなら、聞き手の捉え方は変化が見えてくると話す内容を一方的に或いは現行通りに続けても意味がないのではないか?と思うのです。


基本的に「読むこと」も「書くこと」も苦手な私にロクな話は出来ません。

が、話しながらニーズを見つけたり、穴を発見したりを少しは若い頃よりしているのだろうと感じています。



同時に長い間やっている仕事の中で身に付けたこと以上には話せません。

ですので自分の仕事の中身の仕訳や解釈をしなければなりません。

「何故、そこにグラスがあるのか?」

「何故、それをするのか?」

「それは必要な作業か?」

「アレを取り入れなかったのは何故か?」

などなど・・・・



とはいえ店で話す以外の「話すこと」は本業ではありません。

いや、店ですら「話すことがメインではない」と思っています。

本丸を獲られないように=お客様が料理とワインで満足=を忘れないように気を付けたいと思います。


                樋口誠


道で出会った人を・・・・

2016年06月16日 02時28分33秒 | ちょっと休憩
「さ、この人は何処の国のどんな人か当てなさい」と言われるとします。

皆さんはどのように考えるでしょうか?

身長や身体つき、肌の色、顔だち、髪の色など見る部分はあると思います。

ま、アジアの人かなあ、ヨーロッパから来たのかなあ、などの大雑把な仕分けは出来るんだろうと思います。

しかし、そこから先は当たりそうで当たらないものです。


国のみならず「地方は?」とか「年齢は?」となると至難。

また、「どんな食事が好きだろう?」と聞かれるともっと困ります。

だって似た顔だちでも辛いものが好きな国とそうでない国がありますしね!


先日、世界ソムリエコンクールの放送が再放送を含め2度ありまして、反響で「コンクールって大変やねえ!!!!!」と言われます。


先述の「道で出会った人」を当てるに等しい「ブラインドテイスティング」


いじわるだらけの「模擬接客」



「そんなん役に立つのか?」と思われそうな出題ばかりです。

しかし、どんなワインか?を考察していくのはワインの扱いに繋がっていきますし、普段の接客の積み重ねの中に「そんなこともあったな!!」ということは実は隠れていて、私には頷けることばかりです。


昨晩は仕事終わりに、あるシャンパーニュのテイスティングをして「色の原因」と「勧め方」を鹿子木君と検証していました。

面白いものです。


ですから、今後道行く人がどんな人かを考察するのも面白いし訓練にもなりますね。

って、ま、変態に間違われないように、ですが(笑)


               樋口誠