いわずと知れた「シャトー.ド.ボーカステル」。ローヌ地方の南部シャトーヌフ.デュ.パプの名門です。許される葡萄品種13種を全て使うことが「土地の個性」という煩わしさをいとわない造り手です。
昨年もこの時期使ったのですが、95年でした。その時点で14年。しかし95は強い年で「まだまだ強すぎるなあ」と感じました。勿論、美味しかったのですよ。
で、今年は93年にしました。評価的には95より低目とされていますが、今、バッチリです。むしろ今現在の完成度は93の方が上回っています。デキャンタすると、透明感が出ていますので「南のワインではない」とブラインドで答える人がいるかもしれません。しかし、口に含めば優雅さの中に複雑味、スパイシーさ、果実味芳醇さが入り混じり、紛れもなく13種のハーモニーです。
3,650円(税込)はお安くありません。ホテルでコニャックのダブルを一杯頼んだつもりで試してください。満足していただけるのではないでしょうか?
スパイシーながら上品さのある「河内鴨の蜂蜜とエピスのソース」で合わせてみては如何でしょう?