ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

デキャンタ

2010年03月06日 03時40分10秒 | ちょっと休憩

昨日は予告どおりワインメーカーズディナーで貸切でした。

ワシントン州のウッドワード.キャニオンのリック.スモールさんが来日です。先日も書きました様に「ええオッサン」でした。ワインも気持ちがこもっていて素晴らしいものばかりでした。

私はといえば、そのワインを最大限に楽しんで貰える様、準備するのみ。こういう席の場合、完璧な熟成具合のワインは選べませんので(予算、本数の加減で)、若いワインを開かせておくのが求められる宿題です。

となるとデキャンタを如何に?ということになります。あるワインは上っ面だけデキャンタし、あるワインはゆっくりデキャンタし、更にまた別のデキャンタに移し、そのまま広い液面をいかし酸化を促し、またボトルに戻す、というようなことをします。但し、これらは時間がかかりますので、場合によっては前日から作業にかからねばなりませんが、そうも行かない場合もあります、デキャンタの保有数にもよりますしね。

グラスに注ぐ量を減らし、酸化を早める、というのも作戦です。この場合、温度はやや低めにしておく必要があります。

しかし何と言ってもボトルの状態をテースティングで把握していなければなりません。私の場合、香りは2番目、味わいが1番です。香りの開きを優先すると味わいが行き過ぎることがあるのです。よって歯茎に感じる要素で、それがどれ位でやわらぐだろう、一回か、二回か、三回か?更にその方法(デキャンタといっても方法は色々あるのです)、放置時間はどれ位か?

通常営業では、待たせることはできません。更に早く開く方法を考えるか、説明してゆっくり召し上がっていただくかです、こういう時(ワインメーカーズディナー)は早くから準備できるので、ありがたいのです。

という事で、昨日はどうにか、美味しく召し上げっていただけたかな、リック.スモールさんも安心してワシントンはワラワラヴァレーに帰れるのかな、と・・・・

さて、普段の営業でも私がカウンター越しにデキャンタ様の作業をしているのを見かけるはずです。どうぞ「早くワインが開きますように!」と一緒に祈ってくださいね。