小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

人を怒らせるツボ、癒すツボ

2010-12-17 09:58:31 | Weblog
昨日・・・ではなく今日の3:00amに作品がアップ。
基本的に朝方に仕事をする私ですが、
絵具の乾く時間と搬入に梱包するかねあいを考えると、今日が限界です。

でも嫁さんに言われて手直しした作品は、くやしいかな、すごく良くなりました。
あとは、現場で絵をどう取り付けるかだな。


考えると絵描きなんて、実に妙な商売をしてるものですが、
私の近しい小中時代の友人に、”i”という歯医者になった男がいます。

両親は歯科医でも何でもなく二人とも教員、
何もないところから勉強して開業資金を借りて、赤坂に医院を開きました。
腕もすばらしく、10年ちょっとで開業資金は完済したそうです。

子供の頃からバツグンに手先が器用で、勉強も常にトップにいた男ですが、
口の悪さも天下一品で、ケンカが強いわけでも何でもないのに、
口先三寸で大勢の子供たちを泣かしていたという、とんでもないヤツでした。


小学校低学年の頃、別の友人にEという男がおりまして、
ある日に、お母さんが夜なべで編んだラクダ色のセーターを遠慮がちに着てきました。
男の子にとって、母が編んだセータって何となく気恥ずかしものですが、
その様子を見ていた”i”は、すかさず「ウンコ色のセーター」との一言を。

気恥ずかしい気持ちでセーターを着てきたEは、完全に粉砕状態、
半泣きで帰宅すると、母親に「もう、こんなセーター二度と着ない!」とベソをかく始末。

夜なべで編んだセーターを息子に二度と着ないと言われたEのお母さまは、
当然ながら「あの子の口は、毒持ってる!」と、カンカンにお怒りでして、
私の母にまでその話をしていたそうであります。
たぶん、Eのお母さまは今でもそのことを忘れてないだろうな~♪
(うちの母は”i”先生の患者ですが)。

こんなことは、子供どうしよくある話なんですが、
”iが人を怒らせるタイミングというのは実に絶妙で、
こうすれば、いちばんそいつがイヤがるだろうというピンポイントを正確にヒットさせていたのですな。


で、それが今どうなっているかというと、
近所でも評判の歯科医になっているのですから、世の中おもしろい。
もっとも人を怒らせるツボをわかっているということは、
人を安心させたり、癒したりするツボもわかるということですから、
治療の腕はもちろんですが、言葉で治療するのもお手のものというわけです。
(これは人によるかな・・)

ところで、先日も”i”先生と北島亭で一緒に食事をしたのですが、
それじゃ性格が良くなっているかといえば、まったくそういうわけではなく、
キツく理屈っぽい性格はそのまま。
三つ子の魂百までなんだな~。
まあ、人間やさしいだけじゃダメってことでしょうね。


写真は今朝方、完成させた作品の一部です。
コメント (5)
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