小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

のぼっていく坂の上の青い天に・・・

2010-12-13 09:32:12 | Weblog
昨日はBSで「坂の上の雲」第2部を見ました。
正岡子規役の香川さんがばつぐん。
はじめは「なんで、岩崎さんが病床にふけってるの?」なんて、
龍馬伝と混同しましたが、見てると子規に見えてくらから不思議です。
妹役の管野美穂さんもいいし、
モックン&阿部寛さんの秋山好古、真之も、おそろしく軍服が似合っていて恰好良い。
広瀬中尉役の元水泳選手も明治軍人の味を出してますね。

次回は日露開戦とあって、実にわくわくする。

・・・ああ、なるほど。
司馬遼太郎がおそれていた”映像化への不安”とはこれだったのですね。
だって、軍人さんたちは恰好良いし、戦の場面が近づいてくるとワクワクするんだもの。

エビくんやリオンくんみたいな血の気の多く、頑健で頭の回路が単純な男児が、
単純に「戦争はカッコいい」と思い込んで、戦争礼賛に近づいたらおそろしいもんね。

先にも申しあげたように、父が毎日サンケイ新聞を購入して「坂の上の雲」を読んでいた時、
いちばん喜んで読んでいたのが、バルチック艦隊を撃破する場面でした。
繰り返し私に聞かせるものだから、バルチック艦隊の総司令官、
ジノーヴィー・ロジェストウエンスキーという長~い名前を覚えてしまったほどでした。
(指揮者にもゲンナジー・ロジェストウエンスキーって人がいますな)。

親爺のように戦争も軍人も嫌いというインテリさんが、
まんまと術中にハマってしまうのですから、おそるべし司馬遼太郎!・・です。


司馬遼太郎は自信はあのノモンハンに出兵し、その後敗戦を経験しました。
いつかノモンハン事件を書こうとして書けなかったといいます。
勝った戦の日清日露は、実体験がなかった分、苦労はしたけど最後まで書けたんだろうな。

この機会の原作の「坂の上の雲」を読み返しはじめました。


のぼっていく坂の上の青い天に
もし一朶の白い雲がかがやいているとすれば
それのみをみつめて坂をのぼっていくであろう


うーん。けだし名文ですね。
明治時代の人の志の高さが伝わってくる。
渡辺謙さんのナレーションも素晴らしい!

イラストはトルコ料理アセナのレベントシェフのキャラクター。
かなり完成形に近づいてきましたが、看板娘のネスリンちゃんがもう一歩かな。
コメント (13)
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