唯識に学ぶ・誓喚の折々の記

私は、私の幸せを求めて、何故苦悩するのでしょうか。私の心の奥深くに潜む明と闇を読み解きたいと思っています。

第三能変 起滅分位門 重睡・悶について(1)

2010-12-24 23:03:33 | 五位無心

04_img01  熊谷堂 「信不退行不退」の図・熊谷堂 HPより

 「聖人 親鸞 のたまわく、「今日は信不退・行不退の御座を、両方にわかたるべきなり。いずれの座につきたまうべしとも、おのおの示し給え」と。そのとき三百余人の門侶、みな其の意を得ざる気あり、時に法印大和尚位聖覚、ならびに釈信空 法蓮上人 信不退の御座に着くべしと云々 つぎに沙弥法力 熊谷直実入道 遅参して申して云わく、「善信御房御執筆何事ぞや」と。善信聖人のたまわく、「信不退・行不退の座をわけらるるなり」と。法力坊申して云わく、「しからば法力もるべからず、信不退の座にまいるべし」と云々 よって、これをかきのせたまう。」 (『御伝鈔』 真聖p728)

        ー    ・   ー

   第三能変 起滅分位門 五位無心

   ー 第三解 重睡・悶について ー

 無想定・滅尽定は修行を通じて起こる無心ですが、次の睡眠(すいめん)・悶絶は自然に起こってくる無心の二定というのですね。

ただの睡眠・悶絶ではなく、極重の睡眠・悶絶といわれています。この位においては前六識は現行しないといわれています。

 「無心の睡眠と悶絶とは、謂く有る極重の睡眠・悶絶とには前の六識を皆な現行せざらしむ。」(『論』第七・十五左)と。 (未完)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿