さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

少し硬かった?が、順当に戴冠 下町俊貴、日本チャンピオンに

2023-06-30 06:06:45 | 関東ボクシング



昨日はLeminoのフェニックスバトル、ライブ配信を見ておりました。
個人的メインはやはり下町俊貴vs大湾硫斗の日本スーパーバンタム級王座決定戦。こちらの感想からいきます。



立ち上がり、下町は若干、膝が硬いかな、という気もしたが、ロングのパンチを出していく。大湾は見て立ったか。

2回、大湾が右から入って左。攻勢強める。見ていてはあっという間に試合が終わってしまう、という感じか。
しかし下町も長いワンツー繰り出す。左ボディから右フック上。左ダイレクト。
3回にはストレートパンチを見せておいての右アッパー。
大湾コーナーからは「とりあえず当てよう、身体に」と声が飛ぶ。大湾左右ボディ打ちで応える。
さらに打って出る大湾、しかし下町、目で外して右フックカウンター。ほぼ相打ち。危ないタイミング。
下町、上体の柔軟さと、狙いの鋭さがある。しかし下半身は動いていない外し方でもあり、気にかかるところ。


しかし下町、徐々に修正。4回、大湾の右ストレート外して、左カウンター。ラスト、下町左フック、敢えて遠回りの軌道。
大湾、右で入るが外され、一発もらい、さらに打ち返すが下町がまた数発外す。

5回、下町がスリーパンチ、大湾のパンチをダックして外し、ボディ連打からまた上。
下町が自分のパンチだけ全部当て、大湾はほぼ全て外される、という攻防の後、勢い余って大湾がラビットパンチ。
レフェリー注意、少しだけだが時間を取る。
下町長いストレートから間を詰め、大湾の右に右フック合わせる。3回にもあったパターンだが、今度は下町が当てる。巧い合わせ。
大湾ボディ攻撃に出るが、下町のガードにかかり、威力は半減というところ。


大湾は長身サウスポー、下町相手に攻めにくそう。かなう限り手数は出そうとしているが、それでも足りない。
攻撃、仕掛けの回数自体はけっこうあるが、下町のバックステップやスウェーの前に、クリーンヒットはそんなに取れない。
手応えはない。遠くからジャブやストレートが来る。カウンターやボディ打ちが、打ち終わりに来る。
苦しいだろうなあ、と傍目にも見える。


途中採点、49-47に49-46×2、3-0で下町。
6回、大湾が攻勢強める。左右ショートで前に出て、右から左の返しで、下町が下を向いたところを捉えた?
下町一瞬足取り乱すが、すぐ元通り。クリーンヒットではなかった模様。その前に頭がかすめていたか。
むしろ次の7回、大湾返しの左フックの方が好打だった。下町、反応遅れたか。少し疲れ?

大湾、手は出すが思うように当てられない展開でも、倦まずに攻める。健闘。
ただ、ポイントは挽回には遠い。取れているとしたら、3回と7回くらいか。


8回、両者少し疲れも見える。しかし下町、足捌きが出始める。サイドステップも少しずつ。終盤まで、普段よりも足を動かさない印象だったが、温存していた?
9回、下町の左ダイレクト決まる。当てた後はサイドに出る。大湾、クリンチから左フック決めるが、下町当てては微妙に外す。
ラスト、両者の左が交錯、下町のアッパーが入っていたか。
最終回、大湾右アッパー振るが、ロングの距離から打つと外され、下町のリターンを当てられる。
大湾攻めるが、下町ワンツー、また右相打ち気味。タイミングは大湾のものだったが、浅いか外れていたか。
大湾、最後まで頑張って攻めたが、挽回には遠いまま終了。



判定は3-0。イーブンラウンドありの採点がありましたが、微妙な回も確かにあったか。
さうぽん採点は無理から全部振り分けて、7対3、下町でした。
大湾硫斗はこれまでの印象よりも、難しい試合展開でも倦むことなく攻め続け、心身共に鍛えられているところを見せましたが、それでも及びませんでした。



試合後のインタビューでは、やはり全国配信のインタビューだけあって、きちんと音声が拾われ、何を言っているのかわからない、ということはなかった下町俊貴ですが、内容的には若干、滑っていたのが辛いところ(笑)。
しかし解説の畑山隆則が「ボクシングIQが高い」と言っていたように、闘い方の選択、試合運びが巧い。
能動的に「作る」場面、相手の攻めに対応する場面、共に、少しリスキーな部分はあるが、概ねやることに間違いがない。
ランカー陣から見たら、なかなか攻略しにくそうなチャンピオンが誕生しました。


今後は、仕切り直しの石井渡士也戦があるのか、或いは武居由樹、またはメインで陥落したものの、再起があるなら中嶋一輝戦もあるか。
アジアパシフィックの新王者、TJドヘニーへのチャレンジマッチも良いし、元IBF王者といえば、小國以載もいますね。


何しろ、地元大阪での活動も良いですが、Leminoの配信興行で結果を出したのですし、コンスタントに名のある相手と闘えるなら、という条件付きで「東京路線」も大いに「アリ」じゃないでしょうか。
スタイル的に、格下相手に楽なカードを組むと、却って映えないタイプかもしれませんしね。


あと、タイトルマッチやそれに類する試合を組むのが難しいかもしれませんが、コンディション次第では、フェザー級に「戻す」選択も必要かもしれません。
その辺は、クリアな勝利を見たあとでもなお、気にかかる部分として残りました。



コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久し振りの122ポンドで、本日決戦 下町俊貴、初のタイトルマッチ

2023-06-29 00:02:50 | 関東ボクシング




今日はLeminoの無料配信、フェニックスバトルの日です。
中嶋一輝が元IBF王者、TJドヘニーを迎える一戦がメイン。
Leminoのカードとしては、このくらいは普通、という感じさえしますね。







試合ごとに出来不出来のある中嶋ですが、焦らず落ち着いて闘えれば、強打がより生きるというものです。
動きの質量で相手の射程を外すファイター、ドヘニーはやりにくい相手でしょうが、どうなりますか。


で、関西依怙贔屓で売る私としては、当然、日本スーパーバンタム級王座決定戦が気になります。
下町俊貴、大湾硫斗、共に計量パス。






4回戦の頃、府立の地下で偶然見たのを皮切りに、下町の試合は数多くの試合を会場で、または映像で見ています。
7連続KO、TKO勝ちは全部見ていますし、ジョー・サンティシマ戦の完勝も。
会場で見た中で印象的だったのは、北陸や中部のホープ、英洸貴戦や水野拓哉戦。どちらも、予想以上のクリアな勝ち方に驚かされました。


しかし記事にもある通り、フェザー級での試合が続いていて、てっきりタイトルも126ポンド級で狙うのだろうと思っていました。
今回、石井渡士也から大湾硫斗に相手が変わり、日程もずれましたが、計量は無事、パスした模様。

下町が久し振りの122ポンドで、この3年の間に見せていたボクシングを変わりなく見せられるなら、沖縄のホープ大湾にロングのパンチを突き、入ってくる相手の攻撃を巧みに躱して、攻防の切り換えの際にヒットを取っていく、という展開での勝利を予想します。
しかしタイトルマッチともなれば、相手の意気込みも当然違い、また下町の動きも終始滑らかに、といくかどうかはわかりません。
その辺が注目というか、気になるポイントではありますね。



さて、関西リングにひとり、チャンピオンが増えてくれると嬉しいのですが、どうなりますか。
下町にとり初のタイトルマッチは、ボクシングファンの多くに見られる場での、キャリアの分岐点となる試合です。
まずは好試合を、そして、かなうならば、下町の勝利を期待しています。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パンヤvs田中教仁再戦、20時よりライブ配信(追記あり)

2023-06-28 22:03:45 | タイ国ボクシング




本日、タイでのWBCミニマム級タイトルマッチ、パンヤ・プラダスブリvs田中教仁の再戦は、もうすぐYouTubeでライブ配信されるとのこと。






たぶん、こちらで見られると思います。取り急ぎ。






なんでこのカードがもう一度組まれるのか、とか、勝てば次、本当に暫定王者の重岡優大と闘うのだろうか、とか、色々疑問もあるところですが...。
もし田中が勝てば、そういうのは全部消し飛びますんで、そういう意味でも、田中頑張れ、という気持ちになりますが。


====================



そういうことで見終えましたが、残念でした。

田中、初回早々左フックでダウンを喫したものの、凄まじい闘志を見せ、前に出て凌ぐ。
2回、攻めるところに、パンヤの左フックリターンが来て、少し効かされたか、3回はワンサイドに打ちまくられ、ダウン無しでも10-8の回か、と思うような劣勢。
しかし4回はパンヤが少しペースを落とし、やや田中か、と見える回を作る。

とはいえ、ダウンからの挽回を図り、アクセルを踏み続けた田中、徐々に失速。
パンヤもリードはするものの楽ではなく、6回はジャブを忘れて打ち合いに応じてしまう場面も。
とはいえ、ヒットの積み重ねでダメージを溜め込んだ田中、ミスブローも増え、足元も軽いヒットで揺らぐ。
8回途中、パンヤのスリーパンチが入ったところで、挑戦者コーナーからセコンドが入って、TKOとなりました。

内容的にはやはり、パンヤの巧さ、正確さが田中の猛攻を上回った試合でしたが、心情的に、という断りを付けなくても、田中の闘志は目を引きました。
熱戦だったと思います。

で、パンヤが勝ったので、WBCミニマム級タイトルの今後はどうなるか、ちょっと不安ではありますが。
すんなり来日となるものかどうか?はてさて、ですね。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

盛り沢山の8月30日 松本圭佑、オイコラ戦に、バンタム級トーナメント準決勝も

2023-06-28 00:09:02 | 関東ボクシング




当初から、バンタム級トーナメント準決勝の日と決まっていた8月30日は、堤聖也の参戦によって、日本バンタム級タイトルマッチが行われることにもなっていました。
堤に挑むは、トーナメント初戦で、キャリア三戦とは思えない強さを見せた、帝拳期待のサウスポー増田陸。
増田にとってはちょっと早いかと思う反面、楽しみな試合でもあります。


しかしそこに、ふたつのタイトルマッチが追加されると発表あり。
さすがに「え?」と驚きました。







日本フェザー級チャンピオン、松本圭佑は、替え玉騒動に巻き込まれたリドワン・オイコラとの対戦が、すでに内定同然の話として語られていました。
カード自体はその話どおりですけど、まさかこの準決勝の日に持ってくるとは。

加えて、平岡アンディ返上のWBOアジアパシフィック、スーパーライト級王座決定戦も。
平岡のジムメイト、井上浩樹の出場は、まあいかにもという感じですが、相手次第で評価も印象も変わることでしょう。
ハイバード・アブドゥラスル・イスモリロフというウズベキスタン人については何も知りませんが、WBO世界でなくて、アジアパシフィックの3位、というところで、現時点では世界的な選手ということはないはずです。

このほかにも、大橋ジムが契約下というフライ級の世界ランカー、デーブ・アポリナリオが、メキシコの世界ランカーと対戦するとか。


日本タイトル二つ、アジアパシフィックひとつ、トーナメント準決勝(ひとつは、日本タイトルマッチを兼ねる)二試合。その他もあり。
このラインナップを一日に、平日興行で消化するのか、と驚きます。
先の4大タイトルマッチ(元々は「5大」でした)といい、Lemino配信興行は大盛り続きです。
しかも会場、ホールですしね。ここまでやらないとホールでさえ埋まらない、というのが最近の情勢かもしれません。




以前なら無理してでもホールに駆けつけたかもしれませんが、今は有り難いことにライブ配信がありますので(笑)ていうか、この辺だと無い方が珍しいくらいです。
カードとしては、単体では目玉とは言い切れないけど、まずまずのものが揃っている、というところ。
Leminoの力の入れようからすると、このくらいは最低ラインなのかもしれません。他の配信との比較をすると、それぞれに見える現状が違っていて、面白いですね。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

谷口将隆再起戦は堀川謙一と 8月5日、東京・神戸の試合をU-NEXTが配信

2023-06-27 05:03:34 | 関東ボクシング




最近はABEMAの解説が評判の谷口将隆、ライトフライ級に上げて再起戦。
8月5日後楽園ホール、相手はあの堀川謙一とのこと。





谷口はメルビン・ジェルサエムに今年1月堀川はジョイ・キャノイに昨年12月、共に府立でKO負け。
そこからの再起戦同士、ということになりますね。

堀川はさすがに、前回の試合がラストファイトになるのでは、と勝手に思っていましたが、同日神戸の試合に出る大内淳雅同様、なかなかこちらの思うところには収まらない、執念の再起ということになります。
まあ、それはまだ普通の話かな、というところですが、この試合は午後2時からイベント開始、とありまして、以前取り上げた、同日神戸のトリプルタイトルマッチ興行共々、U-NEXTでライブ配信される、とのこと。


U-NEXTは、G+で月に一度のダイナミックグローブを引き継いだ、というのみならず、伊藤雅雪のトレジャーボクシングが手がける海外の試合もやってくれて、こんな立て込んだ日程になっても「じゃあ両方やりましょう」と。
4月の「引っ越し」以降、ダイナミックのカードはどうもいまいち、弱いなあと(トレジャーボクシングの海外試合の方が、カードのレベルはだいぶ上です)思うばかりなのに。
ちょっと信じられないくらいですが、ボクシングファンとしてはありがたい限りですね。

何しろ、好試合になるよう期待しますし、こうした厚遇があるうちに、もっとカードの充実を図って、U-NEXTにとって「捨ておけん」コンテンツとしての地位を確立してもらいたい、と願います。


あとは、ABEMAの堤駿斗、Leminoの佐々木尽のような「契約選手」の誕生にも期待したいですね。
誰が良いのか、については、それぞれにご意見ありましょうが、U-NEXT配信の試合の中から、そういう地位を手にするボクサーが登場するかどうか、という観点で見るのも楽しいです。
まさに Who's Next のフレーズ通りですね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

俊才の闘志、新たに 田中恒成、ミネアポリスでIBF戦を視察

2023-06-26 00:04:34 | 中部ボクシング



土曜日の試合について、相変わらず自分の都合の良いことばかり言い募る者の言葉や、どう考えたら良いのかわからない理由を持ち出して引退表明した者の話が話題になっています。
しかし、見終えて「やっと終わってくれたか」と思うのみ、というこちらとしては、同じ階級で、中谷潤人に次ぐ二番手はこの人だ、と思う、田中恒成の話を取り上げたいと思います。



昨日、ミネアポリスで行われたIBFスーパーフライ級タイトルマッチは、王者フェルナンド・マルチネスが指名挑戦者ジェイド・ボルネアに11回TKO勝ちとのこと。
こういう試合のほうが、よほどライブで見たかったですが、後日WOWOW放送を待つしかありません。

で、その試合を、田中恒成は現地で観戦しています。
Twitterでその様子は逐一見ることが出来ます。






試合会場での様子。





決意も新たに、というところでしょうか。
このTweetは、英訳版もアップされていました。
どの程度、英語圏で見られる、読まれるかは不明ですが、今後はこういう形でのアピールも必要かもしれませんね。
短い文章なんだし、大した手間でもないんですから、どんどんやっていくべきかも。


おそらく年内にも、IBF王者マルチネスを名古屋か岐阜に招聘して挑戦、という計画なんだと思います。
ただ、以前少し見た記事では、指名試合の入札額はきわめて安価だったのですが、その後聞いた話だと、PBCの興行に組み込まれているので、もしPBCが今回のボルネア戦の内容を「買った」場合、好条件での契約を結ぶ可能性もある、とのこと。
そうなったら日本に呼べるものかどうか、難しくなるかもしれない、とのことでした。

軽量級のことでもあり、そうならない可能性の方が高いとは思うのですが...例えばスティーブン・フルトンが井上尚弥戦で受けるような、桁外れの好待遇を求めはしないにせよ、ある程度までは、となるのかもしれません。



スーパーフライ級転向初戦で、苦い思いを味わってからも、容易い相手との試合は一際せず、苦しい試合を重ねながら、ここまで這い上がってきた俊才、田中恒成の姿には、以前と変わらず、いや、むしろこれまで以上に、心惹かれるものがあります。
是非、彼の挑戦が実現し、そして晴れやかな勝利を掴む姿を見てみたい。心からそう思います。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

普通に終わったことが幸い 井岡、フランコに判定勝ち

2023-06-25 00:52:01 | 井岡一翔



試合について、細かくあれこれ書く気になれるかどうか、と思っていましたが、試合自体は特に妙なことも、悪いことも起こらず、普通に終わりました。
まずはそのことだけで安堵した、というところです。


井岡一翔とジョシュア・フランコの再戦は、井岡が前回ほど、安易に下がったりロープ際に立ったりしなかったため、井岡のクリーンヒットがポイントになった、という内容だったと思います。


フランコは当日、午前10時の計量で58キロジャストだったそうですが、実際スーパーフライ級でも、当日体重はそのくらいに上げてくる選手もいるのでしょうかね。
井岡一翔と比べて、目に見えて大きい、という感じではなく、またこちらの先入観のせいか、左の手数をかなり出しているものの、手打ちが多く、ヒット率も前回よりだいぶ落ちている印象。

井岡の右クロス好打は序盤からあり、左ボディブローも軽いのから、力入れたのまで再三ヒット。
左フックの返しでフランコの右瞼をカットするなど、中盤までリード。
終盤、さすがに減量で苦しんでいないフランコを食い止めることが出来ず、手数を出されるラウンドもあったが、最終回はクリアに取って、3-0判定勝ちでした。


上記したとおり、前回の闘い方を反省して、やったら損なこと(安易な後退、ロープ背負い)はせず、体重超過の相手にクリアな勝利でした。
それが出来た所以が、フランコの体調不良にもある、という見方も出来そうですが。

いずれにせよ、特段、素晴らしく感動的な試合ということではなかったです。
酷いことが起こらなかった、それだけでまずは良し、というところまで、見るこちらのハードルが下がっている試合ですので。

で、それだけのために、このお布施のお値段はちょっとお高いですね、とだけは、言わせてもらいたいと思います。






比嘉大吾は、ひさびさに彼らしい、足の動きでスピードを出し、それをパンチに乗せて打ち、攻め込むというボクシングでKO勝ち。
相手は弱くはないが、世界3位といっても一階級下、身体つきもいまいち締まらず、という感じではありましたが。
試合後のリング上で、堤聖也や西田凌佑の名前を出して、彼らに勝ってから世界へ、とでも言ってくれれば格好良いんですが、そういうのはやっぱりありませんね。
渡邊卓也を破った森武蔵も同様で、堤駿斗はジムメイトだからしょうがないですけど、松本圭佑を避けて通るためにこのベルトを獲ったのではない、くらいのことを言ってくれればなあ、と思うんですけどね。



あと、ABEMA PPVの画質は、さすがにお金取るだけあって、サーバの容量を上乗せしてくれたのか、それとも高額だから接続数が少なかったからか知りませんが、FireStick刺したTVで見ても、高画質でした。無料の時とは違いました。
とはいえ、こんな「無茶」はさすがに止めてもらいたいです。もうちょっと安かったら良かったですね。





コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まともな話がひとつもない JBC、3.1キロオーバーでも試合許可

2023-06-24 00:00:39 | 井岡一翔






試合そのものよりも大きな話題を振りまいている、今日のフランコ、井岡再戦ですが、そこに駄目押しがもうひとつ来ました。
フランコの体重超過は、3.1キロという、信じがたいもので、あのルイス・ネリーをも超えるもの。
陣営は試合中止の可能性もある中、こうなってしまった、と言っていますが、中止決定、と誰かに言われたわけでもなかろうに、なんでそうなる?と。呆れた話です。


そして、再計量でも200グラムしか落ちず、フランコはWBAタイトルを剥奪されました。
自分のやりたい相手とやるために、やりたくない指名試合パスしてWBO王座を返上した者と、体重を作る努力を放棄してWBA王座を剥奪された者が闘う、片務的王座決定戦の出来上がり。
世界とつくタイトルとて、玉石混淆の現実があり...と一般論では言えますが、それにしてもこれはもう、あらゆる意味で駄目ですね。



しかも、フランコの当日計量(午前10時予定)、130ポンド以下なら試合出場が可能になるとのこと。
スーパーフェザー級リミットですね。
JBCルールによる、体重超過の際の罰則規定は、体重3%超過で試合中止、それ未満の場合に試合を許可する際、当日体重の増加は8%まで、というものですが、いずれも完全に無視された格好です。
結局、WBOミニマム級タイトルマッチの谷口将隆、石澤開戦同様、ローカルコミッションの規定を、世界統括団体たるWBOの認可が超越したのと同じく、今回はWBAの認可が以下同文、です。

まあ、百万歩くらい譲って、試合が行われるのは仕方ないとしても、もう少し当日体重の設定を厳しく出来んものか、と思いますが、それをやって当日計量でさらに失格された日には、いよいよ試合挙行の理由付けが出来なくなってしまう、ってことなんでしょうね...。



昨日までの大麻成分検出の件、そして体重超過の件、興行事情を最優先するコメントを出して恥をかいた協会、そしてまたしてもコミッションとして機能できなかったJBC、本当に、どこにもまともな話がありません。
元々、世界とつくタイトルマッチの中では弱いカードと言える試合で、それが国内史上最高値のPPV配信となり、各方面から批判...ならまだ良いですが、それこそ失笑が漏れ聞こえてくるという状況の中、試合直前になって、怒濤の如く、馬鹿な話の猛ラッシュです。



ボクシングを見ていて、そりゃ、色々問題やなあ、と思うことはこれまで何度もありましたが、亀田兄弟みたいな、元々、箸にも棒にもかからない者は例外としても、これほどいろいろと、馬鹿な話がいっぺんに降りかかってくるものは、見たことがないように思います。
PPV、買おうかどうか考えたときに、見ないで良し悪し言えんしな、みたいな、浅はかな考えで、数日前に購入したわけですが、本当に、前日計量終わるまで待てば良かった、と、心の底から悔いています。
こんな無茶苦茶な条件でも、試合が成立している以上、返金もしてもらえんでしょうし。
まあ、ある意味では滅多に見られんものを見る経験、ではあるんでしょうが...。




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陽性の結果通知の期日に食い違い 志成ジム「5月26日」JBC「2月」

2023-06-23 00:11:37 | 井岡一翔

本当に楽しくない話題ですし、半ば呆れた、という気持ちでもありますが、一応。

JBC安河内事務局長が、井岡一翔の大麻微量検出の件でコメント。
昨年大晦日のジョシュア・フランコvs井岡一翔戦後、ドーピング検査を行った後、結果や再検査、志成ジムへの通知などの期日が、こちらの記事に詳しく出ています。


1月26日、米国の検査機関により、A検体から大麻成分の代謝物が検出、と報告あり。
2月20日、JBC倫理委員会で協議。
安河内氏によると、このタイミング、つまり「2月」に、志成ジムにこれらの事実を通知した、とのこと。

その後、再検査機関の選定などに時間を要し、B検体の検査が5月26日に決定。
結果が出たのが、今月17日。
そして、JBCが発表したのが6月21日、という流れです。



これが事実なら、志成ジムの声明文にあった「検査結果を通知されたのは5月26日」というのは、いったい何だったのか、ということになります。えらく大きな食い違いです。

日本プロボクシング協会も含め、おそらく情報はごく一部にしか伝わっていなかったのでしょう。
協会が、我々一般人と同じような「試合の直前にこんな発表を」という、間の抜けたコメントを出しているのも、それを証しているように見えます。
しかし、現時点では、試合前であろうと、発表されて良かったのでは、と思えます。
もし試合後にこんな発表したら、余計に大問題になっていたことでしょう。JBCにしたら、検査結果が出ているものを、試合終わるまで伏せていたのか、と勘ぐられるでしょうし。


もっとも、業界全体となると違うのでしょうが、協会上層部としては、基準値を越えず、違反でないなら、この話自体、伏せておけば良いだろう、くらいに思っている人が、多数派なのかもしれませんね。
今回のJBCのように、協会(=業者)に一切の忖度なく、然るべき発表をする方が珍しい。それが日本ボクシング界の「これまで」でしたから。



それにしても、元々、素直に晴れやかな気持ちで試合の日を迎え、楽しむという感じとは違う、そんな試合ではありましたが、何もこんな面白い駄目押しせんでもええやろうと...本当に、呆れたお人もあったものです。
もう、単なる勝ち負けとか、その後の展開がどうとうか、そんな次元で見る試合ではなくなりましたね。




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

PPV購入、一日早かった? JBC、井岡の大麻成分微量検出を発表

2023-06-22 05:18:08 | 井岡一翔



JBCが昨日、井岡一翔が昨年大晦日に行ったジョシュア・フランコとの初戦、試合後のドーピング検査で微量の大麻成分が検出されていた、と発表したそうです。


大麻の使用があったか否かについては、どの程度の量が検出されれば使用している、或いは普通の生活で体内に吸入しうる、と見做せるのか、その判断基準について、何の知識もないのですが...他の選手でこんな話一切聞かないし、何で井岡だけ?と単純に、不思議に思うところではありますね。
それは大麻云々だけでなく、ドーピングについても同様で、田中恒成戦の件でも、ずさんな管理体制は問題でしたが、同時に、田中恒成の検体からは何も出ないのに...と、これまた不思議に思ったものです。


日本では、大麻は自然に吸入する可能性があるため、所持は有罪だが、体内から検出されただけでは、罪に問われることはありません。
JBCルールでも、今回は微量だったため、それ自体は「パス」だということです。
しかし、それ以外のルール項目において、井岡一翔の出場資格を咎めうる解釈はあり得るのではないか、という気もしますね。
その辺を気にしてか、志成ジムは並べうるだけの言葉を並べて、土曜日の試合を「守る」姿勢を見せていますが...。



それにしても、やっぱり、なんで今頃、という疑問が一番先に来ます。
記事によると、JBCが志成ジムにこの結果を通知したのは5月26日とのこと。
ドーピング検査といっても、以前の自前による杜撰な管理体制と違って、おそらく外部機関に委託しているはずで、検査の結果が出るのに時間がかかったのだとしても、では何故、今頃になってメディアに発表する運びになったのでしょう。


ドーピング検査を、厳しい管理体制の元で行い、情報を詳らかにせねばならないという方針の下、こういう事実を発表せねばならないにしても、先月26日、ジム側に通知した後、今日に至るまで、JBCとジムの間でどのようなやりとりがあったものか。
昨日になっての発表に繋がった過程において、水面下で一体何があったのか。
これが先月下旬に発表されていたら、PPV配信の話など、あり得たものかどうか。とにかく、色々とわからないことだらけです。


ひとつ言えるのは、ABEMA PPVの購入、一日早かったな、ということだけですね。
井岡一翔にまつわる、予想外エピソードの種もそろそろ尽きる時か、と思っていましたが、甘かったようです。
いやはや。なんともかとも。



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする